ローン中の車は乗り換え可能？買い替え時の注意点と方法

今の車のローンが残っている場合、新しい車に乗り換えたい時どうすれば良いのでしょうか。
今回の記事では、ローン残債のある車を乗り換えたい時の具体的方法、注意点、よりお得に買い替えをする方法などを記載していきます。

ローン途中の車を乗り換える事は可能

日々車を利用しながら過ごしていると、ある日突然車の乗り換えが必要になってくる場面もあるでしょう。
例えば、以下のような状況だと、車の乗り換えを検討する人も多いはずです。

• 事故に巻き込まれて高額修理が必要になった
• 新たに家族が増えて今の車では手狭になった
• 介護が必要な家族には今の車では不便になった
• 今の車に飽きた

しかし、今の車のローンが残ってる場合に、乗り換えは可能なのでしょうか。
結論を言うと、ローンが残っていても可能です。

ただし、注意点などもありますので、下記項目についても見ておくようにしてください。

ローン残債がある車を乗り換える時の注意点は？

当たり前の事ですが、新車に乗り換えても前の車のローンを支払う必要があります。
ですので、ローン途中の車を乗り換えると、今まで乗っていた車と新しい車の2つのローンを支払わなければなりません。

ローン途中の車を乗り換えると、支払わなければならないローンがその分多くなるため、その事は必ず念頭に置いておきましょう。
支払い方法については後ほどご紹介します。

また、ローン残債のある車を乗り換える時には、いくつかの注意点があります。

ローン残債のある車を乗り換える前に所有者を確認

ローン中の車を乗り換える前に、車の所有者を確認する必要があります。
「車の所有者は今車を使っている自分では？」と思いがちですが、実は違う場合もあるのです。

今の車の車検証を確認すると、所有者について書かれている箇所があります。
ここに書かれる所有者は、現金で購入した場合や銀行などの無担保ローンの場合は本人名義です。

ただ、信販会社やディーラーでローンを組んだ場合は、所有者が信販会社やディーラーになっています。
車検証に書かれている所有者が本人以外になっている場合、勝手に車を買い替える事は出来ません。

もし本人以外が所有者になっている場合、以下などの方法を使って「所有権解除」しなければなりません。

所有権解除を行う事で、車の乗り換えを行う事が出来ます。
ただ、基本的には、返済中の車は売却出来ないのでローン会社やディーラーに相談するようにしましょう。

所有権解除の方法は、別ページに記載してありますので、そちらをご覧ください。

　所有権解除の方法

ローンが残ってる車を乗り換える必要性

2つ目の注意点は、そもそもローン途中の車の乗り換えの必要性があるのかどうかです。
ローン途中の車を乗り換えるという事は、その分ローン支払い額が増える事に繋がります。

今の車を売却して、そのお金をローンに充てて完済する方法もあります。
しかし、買取価格がローン残債よりも安い場合は、自分で支払わなければなりません。

残債額が大きければ大きいほど、自分たちの負担も大きくなっていきます。
それでも車を乗り換える必要がある方は、次に購入する車の予算と月々のローン支払い額の目安を考えた上で車を買い替えましょう。

車を乗り換える必要はなく、新しい車に乗りたいという方も、自分の支払い能力を把握してから乗り換えの計画を立ててください。
後先考えずにローンを組んでしまうと、自分の首を絞めてしまう事になるので注意しましょう。

ローン残債がいくら残っているのか

今の車のローン残債が多ければ多いほど、乗り換えた時の負担は大きくなります。
車を売ってその買取価格でローンの支払いを出来れば良いでしょう。

しかし、ローン残債額が多く買取価格を上回る事も十分考えられます。
もしローン残債が多く、今すぐ車を買い替える必要がなければ、今の車のローンを返済してから乗り換えを検討するようにしましょう。

ローン途中の車を乗り換える3つの方法

ローン途中の車を乗り換える方法を紹介します。
どの方法にするかは、ご自分の支払い能力や現在のローン残債を確認した上で、もっとも自分に合った方法で乗り換えをしましょう。

車のローン残債を本人が一括返済

まず1つ目は、車のローン残債を一括返済してから新しい車に乗り換える方法です。
この方法であれば、車のローンがいくら残ってるかを確認して、その分を現金で完済した状態で安心して次の車に乗り換える事が出来ます。

当然の事ですが、現在の自分の貯蓄から支払う必要があります。
本当にキャッシュでまとめて支払っても大丈夫かどうかは、ご自分の財布と相談して決めるようにしましょう。

ただ、ローン途中の車を乗り換える方法としては、この方法がもっとも確実な方法です。

ローン途中の車を売却してローン残債に充てる

2つ目は、これまでも何度か前述していますが、ローン途中の車を売却してローン残債に当てる方法です。
この時、新しく購入する車のディーラーに下取り査定してもらう方法と、買取専門店で売却する方法があります。

ディーラーでも買取専門店でも、ローン途中の車の売却に対応している買取専門店でなければなりません。
そのため、乗り換え前に業者に対応しているか確認をしておくようにしましょう。

ただ、どちらに査定をお願いするにしても注意点があります。
まず、前もって「ローンが残ってる」という事を伝えるようにしてください。

また、買取業者によって対応が異なるため、流れは契約前に確認しておかなければなりません。

上記の他にも業者によって対応はまちまち。
業者によっては査定額が高くても手間が掛かる所もあるため、対応も含めて買取店を選択したい所です。

乗り換える車のローンに残債を上乗せする

3つ目の方法は、次に乗り換える車にローン残債を上乗せして返済をする方法です。
もし査定額からはみ出た分のローン残債を現金で支払えたら万事解決します。

しかし、それが不可能な時は、次の車のローンと一緒に毎月支払っていく必要があります。
新しい車のローンと合わせて支払いをしなければならないので、その分毎月の負担も大きくなります。

それでも車を買い替えたい方は、次の車を中古車などの安いものにするなど出費を抑え、自分への負担を減らさなければならないでしょう。

ローン残債を乗り換える車に上乗せする際の注意点

ローンが残ってる車を乗り換える時、そのローンを新しい車のローンに上乗せする方法を選んだ場合、注意する点がいくつかあります。
その注意する点をそれぞれご紹介します。

事前に車の乗り換えによるローン支払額を確認

まず1つ目は、車を乗り換えることによって発生するローンの支払い額がいくらになるかを確認する点です。
以下のような例があります。

上記の場合、月々の支払いは6万円のように思えますが、実はそうではありません。
ディーラーや買取業者にローンの上乗せを依頼すると、2つのローン残債を合算した上で支払額を提示してくれます。

上記の例だと、まず今の車のローン残債30万円と乗り換える車のローン残債210万円を合算すると240万円になります。
これを60ヶ月で支払う場合、240万円を分割すると月々の支払いが40,000円です。

ローン残債が倍額にならないので、返済が多少楽に感じられるのではないでしょうか。

自分のローン支払い能力を把握する

毎月のローンの支払額が分かったからと言って、それを毎月自分が支払えるかどうかは別です。
ローン途中の車を乗り換えても自分のローン支払い能力があるのかどうか、自分の収入から考える必要があります。

一般的に車のローンを組む場合、手取り月収の30～40%程度が限度であると言われています。
ただ、これは限界値ですので、人によっては生活にかなり負担が掛かる可能性もあります。

無理なく支払いをするなら、ローンは手取り月収の20%程度で考えた方が良いでしょう。
車のローンは、自分が想像している以上に負担が大きくなります。

月々の収入はもちろんの事、今の自分の生活でどの位の出費があるのか、そこから車のローンにいくら位充てられるかは、しっかりと把握しておいてください。

車の乗り換えでローンが新たに組めない場合は？

ローン残債のある車を乗り換えたくても、新たにローンが組めない場合もあります。
これは既に他の借金があったり、以前までに支払いの遅延履歴が残っていた場合です。

そうすると、支払い能力がないと思われてしまい審査が通らない事が考えらえます。
そんな時は、家族の名義にしたり、販売店にローンが組めない事を相談して、ローン会社に直接交渉してもらったりと言った方法でローンを組む事が出来る場合があります。

銀行ローンで車を乗り換える

車のローン審査が通らず、ローン途中の車の乗り換えが出来ない場合、銀行ローンで組むという方法もあります。
これは、銀行ローンは自動車ローンほど審査が厳しくないため、ローン審査が通りやすいと言われているからです。

ただ、銀行ローンなら必ず審査が通るというわけではありません。
あくまでも可能性の話ですが、どうしても車の乗り換えのためにローンを組みたい方は、銀行ローンも視野に入れてみましょう。

経費が少ない車に乗り換える

ローン残債のある車を乗り換えたい時、その車よりも経費の掛からない車に乗り換える事で、購入が可能になる場合があります。
例えば、普通乗用車から軽自動車に乗り換えると、月々のガソリン代や年1度の自動車税が大幅に安くなります。

普通乗用車で掛かっていた経費を、新たに乗り換えた車のローン支払いに充てる事が出来れば、新しい車のローンを組む事が出来ます。

クレジットカードを使って車を乗り換える

中古車ディーラーのような販売店では、クレジットカードの分割払いに対応してくれる場合もあります。
自動車ローンが通らない場合でも、クレジットカードの限度額が購入する車の支払額を超えていなければカードを使って購入も出来ます。

しかし、ここで注意が必要なのが、自動車ローンよりもクレジットカードの金利が高いという事です。
ローン途中の車の支払いに加えて、新しい車のローンを支払うとなると、それだけでも月々の出費が増えます。

そこに、さらに金利が高いと、その分さらに負担が大きくなります。
そのため、必ず金利を確認してから、クレジットカードを利用して乗り換えするかどうかを決めましょう。

今の車の査定額よりも安い車を購入する

ローン途中の車を乗り換えたい時、買取査定に出して車のローンを支払ってから新しい車を購入する方法があるとご紹介しました。
もしローンを支払って残ったお金があれば、そのお金を利用して安い車を購入する方法もあります。

ただ、既にローンを支払っているため、恐らくあまりお金が残らないと考えられるでしょう。
今まで乗っていた車よりも、グレードの低い車になる可能性が十分にあります。

それでも車の乗り換えが必要ですぐに購入したい方は、安い中古車を購入するのが現実的です。

ローン途中の車を乗り換えるかどうかの判断基準

ローン途中の車を乗り換えるかどうかの判断基準を説明します。
先述したように、自分に支払い能力があるかどうかを把握するのも判断基準の1つになります。

しかし、自分の乗っている車の価値を知って判断するのも大事です。

車のローン残債と買取査定額を比較する

まず現在の車のローン残債がいくらかを確認します。
次に、その車の買取査定依頼をして、いくらで買い取ってもらえるのか査定額を業者に提示してもらいます。

この時、買取価格がローン残債よりも高い場合、ローンを完済出来るだけでなく、新たに乗り換える車の予算に使う事が出来ます。
自分への負担が少なくなるので、この時は車を乗り換える絶好の機会ではないでしょうか。

逆に、買取価格よりもローン残債が多い場合、残ったローンを乗り換えた車のローンに上乗せして支払わなければなりません。
ローンを上乗せにして支払う方法があるので、車の乗り換え自体は出来ます。

しかし、月々の支払いが増えて家計が苦しい状態になる恐れもあるのです。
この場合は、車の乗り換えは控えた方が良いと考える方もいます。

ローン残債のある車を買取査定で高く売る方法

ローン残債を上乗せしても車を乗り換えたい、乗り換えなければならない人もいると思います。
その時は、ローン中の車を少しでも高く買い取ってもらって負担を減らすようにしましょう。

買取査定に出す場合、2社以上の複数の買取業者に査定してもらう事をお勧めします。
複数業者に査定してもらい、その査定額を比較する事でより高額査定を出してもらっている業者に買取を依頼する事が出来ます。

最近では、インターネットで一括買取査定サイトを使う事が出来るので、簡単に査定してもらう事が可能なのです。
ただ、サイトによっては査定依頼後に営業電話を頻繁に掛けてくる業者もいます。

営業電話が掛かってくると、その分買取査定額の交渉が出来るメリットがありますが、出来れば電話は掛けて欲しくない方もいると思います。
そんな時は、営業電話が比較的少ないサイトを選び、そこで一括査定してもらうようにしましょう。

ローン残債のある車の乗り換えまとめ

ローン残債のある車は乗り換える事は可能です。
しかし、気を付けなければならない点なども沢山あります。

まず、ローン中の車の所有者が誰なのか、自分以外のディーラーやローン会社が所有者の場合、勝手に車を乗り換える事は出来ません。
まずは以下の方法で「所有者解除」を行う必要があります。

ローン中の車を乗り換えて新たに車を購入する際、新たに購入する車のローンが組めない場合もあります。
その時は、下のやり方で車を購入するしかありません。

• 銀行ローンで車を乗り換える
• クレジットで購入する
• 軽自動車のように経費の少ない車に乗り換える
• 今の車の査定額よりも安い車を購入する

このように、ローン中の車を乗り換える方法はいくつもあります。
しかし、その反面、月々のローン額が増えたり、クレジットのように金利が高い方法でしか購入出来ないといったリスクも生じる事は忘れてはいけません。

今の車を本当に乗り換えなければならないのか、慎重に考えた上で決断しましょう。

上記のように、考えなければならない点はたくさんあります。
日々の生活の負担にならないように、本当に車の乗り換えが必要なのか、自分に支払い能力があるのかどうかをしっかり検討してください。

また、それでも買い替えをするという場合は、出来るだけ今の車を高く売るためにも、複数業者と比較をするようにしましょう。