車の下取りと自賠責

車検の際に、通常は2年分をまとめて支払う自賠責保険。
残りの契約期間によっては額も大きくなるため、下取りの際に未経過分の自賠責保険料が戻ってくるのか気になる所ですよね。

そこでこの記事では、以下のポイントを中心に解説してみました。

  • 下取り時に自賠責保険料は返金される物なのかどうか
  • どういった状況であれば自賠責保険料が還付(返金)されるのか
  • 下取りや自賠責保険料よりも車の買取がお得なケース

車を下取りに出そうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

自賠責保険とは?車を下取りする際は返金されない

自賠責保険とは、交通事故の際に被害者を救済する事を目的とした保険です。
具体的には、加入者が他人の体に損害(ケガ・死亡・事故後の障害)を与えてしまった場合にのみ、保険が適用されます。

原付バイクを含む公道を走る全ての車に加入が義務付けられている事から、別名「強制保険」と呼ばれているのも一つの特徴でしょう。
こちらの保険は冒頭でもご説明した通り、以下のようにまとめて先払いするのが通例になっています。

新車購入時 3年分
車検毎に 2年分

また、自賠責保険の残りの契約期間がある状態で車の下取りや売却をしても、法律上は未経過分の自賠責保険料は売主に返金(還付)されない事になっています。
お金が戻ってくるのは、廃車にする時のみです。

とは言え、車を下取りした際に先払いしている全ての自賠責保険料分を損してしまうわけではないので安心してください。
詳しくは、この後に解説しています。

未経過分は下取り査定額に加算してくれるケースが多い

法律上は返金される決まりのない未経過分の自賠責保険料も、ほとんどの車の下取り先では、残りの契約月数に応じた額を査定額に加算してくれます。
そのため、車を売るタイミングが車検前・後でずれてしまっても、売主側が金銭的に大きく損をする心配はないでしょう。

ただし、「返金」といっても全額が必ず戻ってくるわけではありません。
あくまでも「残りの契約期間に応じて同程度の金額」を加算してくれるだけです。

そのため、残りの契約月数が少ない場合は、ほとんど査定額に上乗せされないケースもあるでしょう。
また、中には、法律上の決まりがない事から、未経過分の自賠責保険料は査定額に全く加算してくれない業者も存在します。

心配な場合には、「自賠責保険の残りの契約期間分はどうなりますか?」と、査定額の交渉時に下取り先に質問してみるのがおすすめでしょう。
もし絶対に損をしたくないという方は、車検の1~2ヶ月前のタイミングを狙って車を売れば、先払いした自賠責保険料を無駄にする事なく車を売却出来ます。

任意の保険であれば途中解約による返戻金がある

自動車保険には、強制加入させられる自賠責保険とは別に、任意保険という物があります。
こちらの保険の場合は、車を下取り先に出す際に途中解約をすれば、残りの契約月数に応じて解約返戻金を受け取る事が出来るのです。

ただし、しばらく車には乗らないが、またいつか車を所有する可能性があるという場合は、途中解約をしてしまうと今まで上がった分の等級※が下がってしまいます。
そのため、結果的に損をしてしまう可能性が高いでしょう。

いつかまた車を購入した際に任意保険に加入したい場合は、中断制度を利用しましょう。
中断制度を利用すれば、解約後10年以内に保険を開始する場合、旧等級を引き継ぐ事が出来ます。

ただし、次の等級が7等級以上の場合にしか利用出来ませんので、該当する場合は解約時に必ず中断証明書を発行してもらいましょう。

※等級とは?

保険料の割引率を示す値の事です。
新規契約時は6等級からスタートして1年無事故であれば、1つ等級が上がります。
値が多いほど割引率が高いです。

下取りではなく廃車なら自賠責保険料が戻ってくる

車の下取りではなく廃車なら自賠責保険料が戻ってくる

車の下取りではなく、廃車にする場合には残りの契約月数に応じた自賠責保険料が必ず戻ってきます。
ただし、廃車の手続きを完了しないと解約は出来ません。

すぐに返戻金を受け取れるわけではないので、注意をしておきましょう。
また、実際は廃車に思えるような事故車・水没車・不動車のような車であっても、廃車専門の買取業者であれば値段が付く可能性が高いのです。

廃車手続きを代行してもらえるだけではなく、未経過分の税金(自動車税等)や自賠責保険料もまとめて返金してくれる業者が多いので、ぜひ利用してみてください。
ちなみに、おすすめの廃車買取業者はコチラです。

廃車本舗(日本全国買取対応/廃車手続き・レッカー代無料)

自分で廃車にする際の自賠責保険の還付(返金)手続き

自賠責保険の還付手続きをするためには、自分で廃車にした際に保険会社に直接連絡をして解約依頼する必要があります。
(下取り・買取業者に廃車手続きを委任している場合は、自賠責保険の解約業務を代行してもらう事も可能です)

対象の車が廃車になった事を証明するために、一般的に以下の書類が必要になるので、用意しておいてください。

【自賠責保険の還付手続きに必要な書類】

・一時抹消登録証明書または登録事項等証明書のコピー(軽自動車の場合は「自動車検査証返納証明書」)
・自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証)の原本
・所有者の認印
・振込先口座の情報

※保険会社によって必要書類が異なる場合があります。解約依頼を申請する際に、必要書類について確認するようにしておきましょう。

保険の残存期間別!自賠責保険の解約返戻金一覧表

自賠責保険の残存期間(残りの契約期間)は、以下の計算式で調べられます。

計算方法

残りの契約期間=自賠責保険契約満了日-自賠責保険解約日

※1自賠責保険解約日は、保険会社が必要書類を受理した日を指します。
※2端数の日数は切り捨てて考えてください。

以下は、24ヶ月契約の場合の解約返戻金一覧表です。(沖縄・離島は除く)

残期間 普通車の還付金 軽自動車の還付金
24ヶ月 23,220円 21,750円
23ヶ月 22,240円 20,840円
22ヶ月 21,270円 19,920円
21ヶ月 20,290円 19,010円
20ヶ月 19,310円 18,090円
19ヶ月 18,330円 17,180円
18ヶ月 17,360円 16,260円
17ヶ月 16,380円 16,380円
16ヶ月 15,400円 14,430円
15ヶ月 14,420円 13,520円
14ヶ月 13,450円 12,600円
13ヶ月 12,470円 11,690円
12ヶ月 11,490円 10,770円
11ヶ月 10,530円 9,870円
10ヶ月 9,580円 8,980円
9ヶ月 8,620円 8,080円
8ヶ月 7,660円 7,180円
7ヶ月 6,700円 6,280円
6ヶ月 5,750円 5,390円
5ヶ月 4,790円 4,490円
4ヶ月 3,830円 3,590円
3ヶ月 2,870円 2,690円
2ヶ月 1,920円 1,800円
1ヶ月 960円 900円

下取りや自賠責保険料還付よりも車の買取がお得

下取りや自賠責保険料還付よりも車の買取がお得

金銭的に一番お得なのは、「下取り」や「廃車時に還付される自賠責保険料」よりも、「買取専門店」に車を売却する事だと言えるでしょう。
なぜなら、以下の理由から、車買取専門店は総合的に売主(あなた)が得する可能性が高いからです。

高額査定を狙いやすい

下取りとは違い、車買取専門店は一括査定サイトを利用すれば、複数業者に査定額を競わせ高額査定を狙いやすいのです。
特に、以下の提携先が多いサイトは、高価買取をしてくれる業者と出会いやすいでしょう。

ユーカーパック 提携数2,000社以上の実力派一括査定サイト
カーセンサー 提携数1,000社以上の高品質一括査定サイト

未経過分の自賠責保険料を上乗せしてくれる

下取り先と同じように、ほとんど買取業者も査定額に未経過分の自賠責保険料を上乗せしてくれるため、損する心配が少ないのです。

下取り額0円の廃車同然の車でも売れるケースが多い

廃車専門の買取業者であれば、下取り先で査定額0円と言われた車でも数万円前後で売れるケースがあります。

車を下取りする際の自賠責保険のまとめ

車を下取りする際の自賠責保険のまとめ

車の下取り時に、法律的には未経過分の自賠責保険料が返金される事はありません。
自賠責保険の解約返戻金(還付金)を直接受け取れるのは、廃車時に保険会社に解約依頼をした場合のみなので注意しておきましょう。

ただし、ほとんどの下取り・買取先では、残りの契約月数に応じて査定額に未経過分の自賠責保険料を上乗せしてくれます。
また、車の売却代金や未経過分の自賠責保険料などを総合的に考えても、下取りよりも車買取専門店の方が得するケースが多いでしょう。

まずは一括査定サイトで、売却したい車の査定額の相場を調べてみてください。

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実際に、他の業者と比べて10万円単位で高く査定をしてもらった事例もある程。
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