中古車が安い時期

「中古車にも安い時期がある」
上記のような内容をネットで目にする機会もありますし、どうせならお得なタイミングで車を購入したいですよね。

とは言え、下記のように疑問に思う方も多いはずです。

  • 本当にネットで噂される中古車の安い時期が買い時なのか
  • 他にもっとお得な買い替え方法はないのか

そこでこの記事では、中古車を本当の意味でお得に購入できるタイミングについて、重要なポイントをピックアップして解説していきます。
この記事にある内容を知っているのと知らないのでは、買い替え費用に10万円以上の差が付く可能性が高いので、ぜひ目を通してみてください。

中古車の購入価格が安い時期は需要と供給のバランスで決まる

中古車の購入価格が安い時期は、中古車市場での需要と供給のバランスが崩れていると言われています。
つまり、中古車を買い求める人(需要)が少ないのに、中古車市場の車両数(供給)が増える時期は、車両価格の相場も下がりやすくなるのです。

逆に、中古車を買い求める人(需要)が増え、中古車市場に出回る車両数(供給)が少なくなる時期は、販売店も強気になるので車両価格は簡単には安くなりません。

【需要と供給のバランスと中古車価格のポイント】

・需要<供給=中古車価格は全体的に低め
・需要>供給=中古車価格は全体的に高め

具体的には、次のような時期に中古車が安くなります。

4月~5月

4月~5月は1年を通して最も中古車市場への供給が増えるため、中古車の販売価格が下がりやすくなります。
なぜなら、3月は新車の販売台数が増加する傾向にあり、その分買い替えで不要になった古い車が4月~5月に中古車市場へ大量放出されるからです。

4月~5月は新生活で慌ただしく、中古車の需要もそこまで増えません。
そのため、結果的に需要と供給のバランスが崩れて、中古車の販売価格が下がりやすくなります。

【2018年の新車販売登録台数】

3月の登録台数 3月を除いた月の平均登録台数
667,269台 418,610台

⇒その差は約25万台。3月はそれだけ多くの新車が売れている。
※出典:新車・年別販売台数(登録車+軽自動車)

【安い時期のポイント1】

新車の販売台数が増えた後は需要<供給になり、中古車の販売価格が安くなる

1月(年明けすぐ)

1月(年明けすぐ)は1年を通して最も中古車市場の需要が減るため、中古車価格を値引きしてもらいやすくなります。
これは年末年始のイベントで出費が続いている事や、年明けの寒い時期にわざわざ車を買いに行こうと思う人が減る心理的な要因が関係していると考えられます。

さらに、1月1日は車の年式が一律で1年古くなるので、車両価値が落ちて12月に比べてお得に中古車を購入しやすくなるようです。

【2018年の中古車販売登録台数】

1月の登録台数 1月を除いた月の平均登録台数
255,188台 325,663台

⇒その差は約7万台。1月はそれだけ中古車を買い求める人が減る。
※出典:新車・年別販売台数(登録車+軽自動車)

【安い時期のポイント2】

・寒い時期やイベントが続いた後は、需要<供給になり値引きしてもらいやすい
・元旦に年式が1年古くなる関係で、12月よりも1月は中古車価格が下がりやすい

大型連休(夏休みや冬休み、GWなど)中や後

大型連休中~後も、中古車の販売価格は下がりやすいと言われています。
なぜなら、「夏休み」「冬休み」「GW」などのイベントでの使用目的で大型連休前に中古車を購入する人が多く、大型連休中や後は需要が落ち込むからです。

特に8月と9月の夏休み期間は長期旅行・帰省・レジャーにお金を消費する方が多く、中古車を購入しようと考える人が大きく減少する傾向にあります。

【安い時期のポイント3】

・大型連休中に必要とされる中古車は、大型連休中や後の消費が冷え込む
・特に8月と9月はその傾向が強く出るので、中古車の販売価格が下がりやすい

夏と冬のボーナスが出る前

夏と冬のボーナスが出る前は、心理的な影響で財布の紐を締める家庭が多いのです。
そのため、中古車の消費が冷え込み車両価格も下がりやすくなっています。

【民間や公務員のボーナスの目安時期】

夏のボーナス 冬のボーナス
6月末~7月初旬頃 12月初旬~中旬頃

そのため、夏であれば5月頃・冬であれば11月頃だと、他の時期よりも中古車を安く購入できる可能性が高いです。
特に5月のGW後は、見出しの「4月~5月」や「大型連休(夏休みや冬休み、GWなど)中や後」で紹介した要素から、中古車の販売価格が全体的に下がりやすいでしょう。

【安い時期のポイント4】

・ボーナス前の5月と11月は、中古車の需要も落ち込みがち
・他の人が心理的に大きい買い物がしにくい時期は、中古車の値段も下がる

営業マンが実績を残したい3月・9月・月末

中古車販売店で働く営業マンにも、車を売りたい時期が存在します。
なぜなら、営業成績によってお給料や人事評価が左右されるからです。

そのため、以下の決算期・中間決算期は営業マンが値下げに積極的に応じてくれやすくなっています。

  • 3月
  • 9月

さらに、月末は最後の追い込みをかけるために、ギリギリな値引きにも対応してくれるケースが多いので狙い目です。
ただし、あまり粘りすぎると、希望車種を他の方が購入してしまうケースも多いので注意をしましょう。

【安い時期のポイント5】

・3月・9月は販売店で働く営業マンの心理も利用から、値引きに挑戦しやすい
・月初よりも月末の方が、交渉に応じてもらいやすい傾向がある

中古車が安い時期はどのくらいお得?買い時とは言えない理由

中古車が安い時期はどのくらいお得か

ここまでの話を一旦まとめると、中古車が安い時期は以下の表の通りになります。

【年間の中古車が安い目安時期】

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

実際にどのくらい安くなるかは車種にもよりますが、時期的な関係で安くなるのは5万~10万円前後です。
ただし、注意すべきは、「中古車が安い時期=買い時ではない」という点になります。

そこを見余ってしまうと、結果的に損をする可能性が高いでしょう。
ではなぜ、中古車の安い時期=買い時とは言えないのかについて説明していきます。

安さは発売されてからどれくらい経っているかで決まる

安い時期に囚われ過ぎて、中古車の購入時期を先延ばしにするのは危険です。
なぜなら、中古車市場には1台として同じ車がありません。

安い時期まで購入を見送ってしまうと、その時にはもう別の人がその車を購入してしまい、買いたい車が残っていない可能性が高くなります。
また、万が一希望の車が残っていて値段が安くなっていても、それを時期的な問題が関係していると考えるのは早計でしょう。

実際には、単純に発売されてから日が経っている影響で値下げされている可能性も否定できないからです。
必ずしも時期だけで車の値段が下がるという保証はないので、欲しい車を見つけたら後悔がないようにそのタイミングで購入を検討した方が良いでしょう。

不人気車や売れ残りが多い

中古車の需要が落ち込む時期は、もちろん中古車全体の相場も下がる傾向にあります。
しかし、需要が落ちている時期に残っている車は、実は繁忙期を過ぎても売れなかった不人気車や売れ残りである可能性が高いのです。

必ずしも、「安い時期=良い車に出会える」というわけではないので注意をしましょう。
ただし、需要が低い時期はそれだけ顧客数も少ないので、下記のようなメリットもあります。

  • 車をゆっくり選んでも、誰かに先に購入されるリスクが少ない
  • 販売店に丁寧に対応してもらえる

焦らずに車選びを行いたい方は、あえて中古車が安いと言われている時期を狙うのもおすすめです。

人気車種・未使用車・レアモデルは価格が下がらない

中古車が安い時期であっても、全てのモデルの相場が下がるわけではありません。
例外として、下記については時期的な影響を受けて価格が値下げされる事はほとんどないと考えて良いでしょう。

  • 人気車種
  • 未使用車
  • レアモデル(流通量が少ないモデル)

そのため、あなたの希望車種が上記の条件に該当する車であった場合には、時期を考えずに中古車を購入するのがおすすめです。
むしろ、希望の車に出会える確率が低いので、積極的に中古車市場の情報を収集するのが、満足のいく中古車を購入するコツになります。

安い時期よりもお得に中古車を買い替える方法

安い時期よりもお得に中古車を買い替える方法

ここまで説明したように、安い時期だけを頼りに中古車を購入するのはリスクが高いのです。
安物買いの銭失いにならないように、もっと本当の意味でお得に中古車を買い替える方法を取り入れていきましょう。

具体的には、下記について知っておくと、品質の良い中古車を安く手に入れられるようになります。

1.買い替えのタイミングになる3・5・7の数字を意識する
2.モデルチェンジやマイナーチェンジされた後を狙う
3.営業マンとの交渉に力を入れる
4.安く買うよりも、古い車を高く売る方に力を入れる

買い替えのタイミングになる3・5・7の数字を意識する

安い時期よりも注目してほしいのは、その車が新車として発売されてからの年数だと言えます。
なぜなら、新車の買い替えサイクルは3年・5年・7年といった車検前のタイミングに被っているケースが多く、その時に一気に中古車市場に放出されるモデルが狙い目になるからです。

【新車発売から3年・5年・7年の中古車を選ぶメリット】

・同時期に同モデルの供給が増えるので、中古車の販売価格が下がりやすい
・ワンオーナー車※で品質が良い車である可能性が高い

この年数にさえ注目しておけば、品質が高く値段が安い本当の意味でお得な中古車を購入しやすくなります。ぜひ、覚えておいてください。

※ワンオーナー車とは?

複数のオーナーに乗り回されていないため、状態が良いケースの多い中古車の事

モデルチェンジやマイナーチェンジされた後を狙う

次に安い時期よりも注目してほしいのが、モデルチェンジやマイナーチェンジ後の型落ちモデルです。
一般的に日本人は新しい物に弱いので、買い替え時は新モデルを選ぶ傾向が強くなります。

その影響で、モデルチェンジやマイナーチェンジ後は、中古車市場に型落ちモデルが一気に増えるので販売価格が下がりがちです。
ぜひこのタイミングを狙って、供給過多になっている型落ちモデルを選び、品質の良い中古車を安く購入しましょう。

一般的に車は、下記にて行われる傾向が強いと言えます。

  • マイナーチェンジ:2~3年周期
  • フルモデルチェンジ:5~6年周期

「そろそろモデルチェンジがあるかな?」という時は希望車種を購入する準備をしておいてください。

営業マンとの交渉に力を入れる

安い時期に気を配るよりも力を入れたいのが、営業マンとの交渉です。
基本的に、車は新車を含めて値引き前提の価格が付けられているケースが多いと言えます。

そのため、販売店の言い値で購入してしまうのはもったいないでしょう。
新車に比べると値引きに応じてもらえる額は少なめ。

そのため、次に紹介するポイントを押さえて無理なくお得に中古車を購入しましょう。

【中古車の値引き交渉のポイント】

・「今日決める!」という購入意欲を見せる
・値引きのゴールラインは、数万円前後にしておく
・オプション品や諸費用をサービスしてもらえないか聞いてみる
・別店舗の似たような条件の車と迷っている雰囲気を出す
・支払総額の端数を切ってもらえないか聞いてみる

ただし、「人気車種・未使用車・レアモデルは価格が下がらない」でも紹介した条件の車は、そもそも値引きに対応していないケースが多いので注意をしてください。

安く買うよりも古い車を高く売る方に力を入れる

新車から中古車に買い替える場合には、中古車が安い時期を気にするよりも、古い車を高く売る方に力を入れて購入資金を増やすのがおすすめです。
新車を高く売るポイントは、以下を参考にしてください。

【新車を高く売るポイント】

・車検代が掛かる1~2ヶ月前に売る
・買取価格がガクンと落ちる、走行距離5万・10万キロを超える前に売る
・複数買取店の見積もりを比較して、高額査定を狙う

また、複数買取店の比較は、以下サイトを利用すると買取店を探す手間や時間を節約できます。

ユーカーパック しつこい営業電話を避けたい方向きのサイト
カーセンサー 多数の業者との電話交渉が見込めるサイト

中古車が安い時期のまとめ

中古車が安い時期のまとめ

それでは最後に、中古車が安い時期についておさらいしていきます。

中古車が安い時期

・1月(中古車の需要減少、年式の影響で販売価格が下がる)
・3月(決算期の影響で値引き交渉しやすい)
・4月(中古車市場の供給過多で、販売価格が下がる)
・5月(GW後やボーナス前で販売価格が下がる)
・8月(中古車の需要減少で値引き交渉しやすくなる)
・9月(中決算期、夏休み後で値引き交渉しやすくなる)
・11月(ボーナス前で値引き交渉しやすくなる)

安い時期が買い時ではない理由

・時期に囚われて購入を先送りすると、欲しい車が売れてしまう
・販売されてから日が経っているだけで安くなっている可能性がある
・安い時期は不人気車や売れ残りが多い
・人気車種、未使用車、レアモデルは価格が下がらない

本当の意味でお得に中古車を購入する方法

・新車が発売されてから3年、5年、7年のタイミングに注目
・モデルチェンジやマイナーチェンジ後を狙う
・営業マンとの交渉に力を入れる
・古い車を高く売る方に意識を向ける

中古車が安い時期=条件の良い車が安く買えるわけではありません。
あくまでも時期は参考程度に、本当の意味での買い時を逃さないようにしましょう!

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