査定後に下取り車をぶつけた！査定額や修理はどうなる？

「査定後に、下取りに出す予定の車をぶつけた」
この記事を読まれている方は、上記のような状況に焦っておられるかと思います。

確かに、「査定額や修理費はどうなってしまうんだろう」という不安は大きいですよね。
そこでこの記事では知っておくと役立つ、査定後に車をぶつけてしまった場合の査定額の変化や、修理費等について具体的にご紹介していきます。

予期せぬアクシデントだからこそ、まずは落ち着いて対応できるように必要な知識を身に着けて乗り越えていきましょう。

査定後に下取り車をぶつけたらディーラーにすぐに連絡！

査定後に下取りに出す予定の車をぶつけた場合は、すぐに「ディーラー（販売店）」に連絡・報告・相談をするようにしましょう。
再査定されて減額されてしまう可能性は高いと言えます。

しかし、査定時と車の状態が変わってしまった事を正直に申告すれば、後で車を引き渡す際に大きな問題にならなくて済みます。
逆に、車をぶつけた事で焦ってしまい、傷や凹みなどを隠蔽したまま車を引き渡してしまうと、瑕疵担保責任※に問われてしまう可能性が高いので注意してください。

※瑕疵担保責任（かしたんぽせきにん）：売主が車の状態を正直に伝えずに売却をして、買取業者に損害を与えた場合に後から損害賠償（修理費や整備代等）を請求されるといった法律上の決まり

ぶつけたレベルで下取り車の査定額が変わる

下取りに出す予定の車をぶつけた場合は、車の適正価格を再度調べるために再査定されるのが一般的でしょう。
査定額はぶつけた時に出来た傷や凹みのレベル（度合い）によって変わります。

もちろん、車をぶつけた場合でも、傷や凹みが全く付いていないようであれば、査定額は以前と変わらない可能性が高いので安心してください。
それでは次に、どのくらいの傷や凹みが査定額に影響を与えるのかについて、具体的にご説明していきます。

傷や凹みがほとんどない場合は査定額が変わらないケースも

査定後に下取りに出す予定の車をぶつけた場合でも、目視で確認するのが難しいような細かい傷や凹みについては減額に繋がらない可能性が高いのです。
ただし、以下のような箇所は小さな傷や凹みであっても、目立ちやすさや異音の原因になる事から、マイナス査定に繋がりやすいでしょう。

• ボンネット
• ドアの持ち手
• ドアやトランクの開閉に関係する箇所
• バンパー

どちらにしても素人では判断が付かない部分になるため、傷や凹みが目立たなくても必ず再査定は受けるようにしてください。

傷や凹みが目立つ場合は修理代を請求！大幅減額の可能性も

下取りに出す予定の車をぶつけた際に、明らかに目立つ傷や凹みが出来てしまった場合は、修理代として査定額が大幅に減額になる可能性が高いのです。
具体的には、1～2cm以上の傷や凹みは査定に影響すると考えられるでしょう。

査定基準は販売店によって変わります。
しかし、「一般財団法人日本自動車査定協会」が公開している査定基準を参考にすると、大体の減額になる額を予想できます。

傷・凹みのサイズ	減点数
1cm未満	0点
1cm以上～カードサイズ	10点
カードサイズ～A4サイズ	15～30点
A4サイズ～パネル面積の半分	20～80点
パネル面積の半分～	65～150点

※1点あたり約1,000円の減額
※この他に傷や凹みの数・年式や車種等を考慮して、減額される金額が決定されます

車がボロボロだと下取りしてもらえない可能性もある

下取りに出す予定の車をぶつけた際に、車が動かなくなる程の重大な傷や凹みが出来てしまった場合は、ディーラーで下取りしてもらえなくなる可能性が高いでしょう。
なぜなら、ディーラーで下取りに出した車は、その後に中古車として再販される事が多く、車としての機能を果たせなくなってしまうと、価値が無くなってしまうからです。

そういった場合は、この後に詳しくご紹介している「下取り車をぶつけた後に減額されたらキャンセルできる？」の流れに沿って、「廃車にする」か「ディーラー以外で車を売却にする」のかを検討してみてください。

ぶつけた車のボディカラーによっては減額の幅が増える事も

ぶつけた下取り予定の車のボディカラーによっては、傷や凹みが目立ちやすく減額の幅が増える可能性があるでしょう。
一般的に傷が目立ちやすいと言われているのは、「黒」や「赤」などのハッキリした濃い色合いです。

一方で、明るめのシルバーは、傷や凹みだけではなく汚れも目立ちにくいと言われています。
そのため、査定時にマイナス査定に繋がりにくいでしょう。

また、限定カラーなど特殊な塗料を使用している場合は、修理費用などがかさむ事からマイナス査定に繋がりやすい傾向にあるようです。

下取り車をぶつけた後に修理はしない方が良い理由

下取り予定の車をぶつけた後に「このぐらいの傷なら自分で治せるかも…」と自己判断で修理をするのは待ってください。
なぜなら、市販品のスプレー・タッチペン・ヒートガンなどで素人が下手に傷や凹みをいじってしまうと、逆に悪目立ちしてしまいマイナス査定に繋がってしまう可能性が高いからです。

また、工場などに依頼して傷や凹みを修理してもらってから再査定を受けると、逆にマイナス査定分よりも修理費用がかさんでしまう場合があります。
基本的に車をぶつけた際は、やはり修理などは自分でせずにディーラーでそのまま再査定を受けるのがおすすめだと言えるでしょう。

板金塗装すると事故歴ありになってしまう？

下取り予定の車をぶつけた後に板金塗装※してもらった場合でも、板金塗装で直るレベルの傷や凹みであれば事故歴ありという評価にはなりません。
しかし、ぶつけた傷や凹みを隠すために、板金塗装を依頼するのは以下の2つの点からおすすめ出来ないでしょう。

そのため、やはり傷や凹みが出来て気まずい場合でも、正直にディーラーに申告をして再査定を受けるのが、1番安全で合理的であると言えるでしょう。

※板金塗装（ばんきんとそう）とは：車をぶつけた際にできたボディの凹みや膨らみを職人さんの手で修復・再生する作業の事

下取り車をぶつけた後に減額されたらキャンセル出来る？

下取り予定の車をぶつけた後に再査定を受けて、減額された額に納得出来ない時は、ほとんどの場合契約のキャンセルにも対応してもらえるようです。
しかし、最初の査定時に売買契約を結んでしまっているため、契約内容によってはキャンセル料が発生する可能性があります。

また、契約後に下取り予定の車をぶつけてしまった過失は売主にあるのです。
場合によってはキャンセル出来ないケースもあるため、そのあたりは売却先の営業マンと相談するようにしましょう。

キャンセル出来るなら買取店に売却した方がお得な場合も

下取り予定の車をぶつけた後に大幅な減額があった際には、キャンセルできる場合に限り、買取店に売却した方がお得な可能性が高いでしょう。
なぜなら、以下のように、もし下取り予定の車をぶつけて再査定時のマイナスが大きくなってしまった場合でも、ディーラー以外で車を高価買取してもらえる対処法があるからです。

まずは焦らずに再査定を受け、査定額に納得出来ない場合はキャンセル出来るかを相談して、高価買取してくれる売却先を探すようにしてみてください。

下取り車をぶつけた場合のまとめ

査定後に下取り予定の車をぶつけた場合は、正直にディーラー（販売店）に申告をして再査定を受けるのがおすすめです。
万が一ぶつけた事を隠したまま売却した場合、瑕疵担保責任によって後から損害賠償を請求される可能性があります。

自己判断で修理や補修をしてしまうと、逆に修理費がかさんだりマイナス査定に繋がる可能性があるので注意をしてください。
また、再査定後の査定額に納得出来ない場合は、契約をキャンセル出来るかを販売店に相談の上、ディーラー以外の売却先を探しましょう。

「中古車」や「廃車」専門の買取業者で見積もりを取れば、ぶつけた車でも高価買取してもらえる可能性があります。