以前から日本ではカーリースのサービスはありましたが、ここ数年の環境の変化で再び今多くの人から注目を集めています。
しかし、このカーリースには注目を集めるだけのメリットがある一方、デメリットがある事も事実です。
そこで今回の記事では、このカーリースと呼ばれるサービスの主なメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。
また、大手のカーリースサービスや新車を購入するのとどちらがお得なのかと言った事も解説するので、サービスの利用を考えている人はぜひ参考してください。
そもそもカーリースとは?その仕組みを解説
カーリースとは、利用者が選んだ新車、もしくは中古車をカーリース会社が購入し、それを月額料金等を支払う事で利用できるサービスの事です。
後ほど詳しく解説しますが、この月額料金には車両の本体価格だけでなくメンテナンスや車検の費用等も含まれています。
ただ、このカーリースと呼ばれるサービスは、あくまでも契約している間に車両を借りているだけの扱いです。
契約終了後に買い取る事も可能ですが、サービスの利用中の所有権は業者側にありますので勘違いしないように注意してください。
カーリースの主なメリット
カーリースを利用する主なメリットについて解説しましょう。
2.車検やメンテナンス等の費用や手間がかからない
3.車種や契約期間を個人の生活に合わせて選べる
4.安く綺麗な新車に乗れる
5.法人や個人事業主の場合は税金面でお得
それぞれのメリットについて、1つずつ詳しく見ていきます。
ちなみに、メリットについてはカーリースが自分に合っているサービスなのか判断するために必要な情報です。
そのため、検討中の方はしっかりと確認し、理解しておきましょう。
月々1万円や3万円などコストが一定
通常、新車をローンで購入する場合でも毎月一定のローンの支払いをしなければいけません。
しかし、購入時の頭金や定期的に行う必要がある車検、メンテナンス代など時期によって、ローンとは別のコストが発生する事があるのです。
一方、カーリースの場合、月々の支払いの中に車両の本体価格だけでなく、その他諸々の費用が含まれています。
そのため、契約期間中のコストは常に一定なのです。
このように、車に乗る上で急な出費等が不要な所は、カーリースの最大のメリットの1つとも言えます。
車検やメンテナンスの費用や手間が掛からない
カーリースの月額料金には、車両の本体価格に加えて、その他の料金も含まれています。
その中には、車検の印紙代やバッテリー交換などのメンテナンスに必要な費用も含まれているのです。
そのため、メンテナンス等が必要になった時、追加で費用や業者探し等の手間を掛ける必要が全くありません。
このように、維持に関しての費用や時間のコストが掛からないのも、カーリースの大きな魅力の1つとしてあります。
車種や契約期間を個人の生活に合わせて選べる
新車を購入する場合には車種を自由に選べますが、購入した後は手放さない限り、ずっと維持していけなければいけません。
しかし、カーリースの場合、車種はもちろん、その車を使う契約期間を3年や5年、7年などから選べます。
さらに、レンタカーとは違って、ナンバーも色々な種類から選ぶ事も可能です。
それに加えて、契約期間が終わった後にも、返却や再契約、車両の購入など複数の選択肢があります。
このように、自分の生活に合わせた使い方が出来るというのも、カーリースのメリットなのです。
基本的に綺麗な新車に乗れる
レンタカーでは、カーリースと同じように車を借りる事が出来ます。
しかし、残念ながらその他の利用者もいるため、新車ではありません。
ところが、カーリースでは契約時に自分が選んだ車種をカーリース会社がディーラーから購入し、それを納車してくれます。
そのため、カーリースを利用すると基本的に綺麗な新車に乗る事ができるのです。
ただ、中には中古車のカーリースを行っている会社もあります。
ですので、新車に乗りたい場合には注意してください。
法人や個人事業主は税金面でもメリットがある
法人や個人事業主の場合、営業などに使う車を購入する場合、減価償却と呼ばれる方法で数年に分けて経費にする必要があります。
ところが、カーリースの場合には月々の支払い分はいわゆる賃貸料に分類されます。
そのため、100%経費として計上する事が可能なのです。
このように、法人や個人事業主に限りますが、カーリースのサービスは節税面でもメリットがあります。
カーリースの主なデメリット
カーリースには多くのメリットがありますが、反対にデメリットもあります。
2.価値を下げるようなカスタマイズが出来ない
3.事故などを起こして車両に傷を付けると違約金が発生する
4.結果的に新車購入よりも高く付く可能性がある
5.残価設定によっては契約終了後に追加の請求が発生する事もある
6.中途解約が出来ない事が多い
それぞれのデメリットについて1つずつ詳しく見ていきます。
メリットと比較する事で利用するべきかより正確に判断できるので、サービスの利用を検討している方は一通りチェックしておきましょう。
走行距離の上限が決められている
カーリースのサービスでは、毎月300kmや500kmなどどの程度の距離を乗るのかを想定した上で契約をしなければいけません。
なぜなら、走行距離などを踏まえた上で月額料金等が決まるからです。
もちろん、その上限を絶対に越えてはいけないというわけではありません。
ただ、上限を超えて走行してしまった場合、キロあたりなどの計算で超過分の追加料金が発生してしまうので注意が必要です。
価値を下げるカスタマイズが禁止
車を使う人の中には自分の好みに合わせて、色々とパーツなどを取り付けてカスタマイズをする人がいます。
しかし、カーリースで車を使用している場合、車の価値を下げるカスタマイズなどは禁止されているのです。
具体的に禁止される条件は会社によって変わります。
1つの例としては、純正のパーツに戻せないような大きな変化を伴うカスタマイズなどが禁止されていたりします。
事故等で傷やへこみなどを付けると違約金が発生
カーリースの契約では、契約時の車両の状態をそのまま維持した上で返却をする事を基本としています。
そのため、事故などで傷やへこみなどを付けてしまうと、それは契約違反とみなされてしまい違約金が発生するのです。
また、違約金が発生するのはボディの傷やへこみだけではありません。
その他にも、何かをこぼしてシートに染みを作ったり、タバコ等で天井の色が変わるなども同じように違約金が発生するので注意が必要です。
新車購入よりも支払額が高くなる可能性がある
カーリースで支払う月額料金の中には金利が含まれていて、その金利は通常の新車購入でのローンでの金利よりも高く設定されています。
そのため、契約期間終了後に残額を支払って車両を購入する場合、その金利分高くなってしまうのです。
ですので、将来的にその車を購入する可能性が少しでもあるのなら、カーリースを利用するかどうかは慎重に考えた上で決定するべきだと言えるでしょう。
残価設定によっては契約終了後に請求が発生
残価設定によっては、契約終了後に追加請求が発生する可能性があるのもデメリットです。
この残価とはカーリースの特徴の1つで、契約時に購入した車の契約終了後における価値の事を指します。
そして、カーリースの毎月の料金は本体価格からこの残価を引いて、契約期間の月数で割る事で計算するのです。
また、残価は毎月想定される走行距離などの条件を含めた上で決定するので、その条件を変えれば残価を高くできます。
つまり、契約時に残価を高く設定してもらえれば、毎月の支払額を下げる事ができるという事でもあるのです。
しかし、残価はあくまでも将来の話。
車の使い方などによっては、契約終了時の査定で想定よりも低い額が出される事もあります。
そうなると、そのマイナス分の額を追加で支払わなければいけないのです。
中途解約が出来ない事がほとんど
携帯電話などでもあるようにカーリースで契約をして、途中で解約をすると違約金が発生します。
カーリースの場合、違約金だけでなく、残っているリース料金も支払わなければいけません。
しかも、違約金は会社ごとに変わりますが、数十万円かかる事もあります。
つまり、残っている契約期間によっては、100万円以上の請求が発生する事もあるという事です。
見て分かる通り、少ない金額ではありませんので、契約期間は慎重に決めなければいけないでしょう。
カーリースと新車・中古車購入はどちらがお得?
カーリースと新車・中古車購入はどちらがお得なのか解説しましょう。
カーリースでの支払いの中には、新車を購入する際に利用するローンよりも高い金利が含まれています。
そのため、カーリースの契約終了後にその車を購入してしまうと、金利分損してしまうのです。
ただ、中古車の場合、新車よりも安いのでカーリースで支払う額よりも少なく済むケースもあります。
一方で、一定の期間だけしか車を使わない人にとっては、新車をまるごと購入するよりはカーリースを利用した方が支払う額は少ないのでお得です。
このように、カーリースと新しく車を購入する事は、中古車かどうかや使用する期間が限定されているかなどの条件によってどちらがお得かは変わります。
ですので、現在迷っている人はどっちの条件に当てはまるのか、しっかりと考えた上でカーリースにするかどうか決めると良いでしょう。
大手のカーリースサービスをご紹介
実際に利用できる大手のカーリースサービスをご紹介していきます。
2.オリックス自動車
3.コバック
4.トヨタレンタリース
各サービスのプランやメリットについて1つずつ詳しく見ていきます。
また、最後には価格等の一覧表も載せますので、実際のサービスがどんな内容や価格なのか気になる方はぜひ合わせてチェックしてみてください。
コスモ石油 スマートビークル
コスモ石油のカーリースの主なメリットは、以下の2つ挙げられます。
2.運転免許証取得のための教習とマイカーリースをまとめた「めんくるパック」がある
コスモ石油のスマートビークルで利用できるプランについては、以下をチェックしてください。
1.ゴールドパック
2.シルバーパック
・ガソリンは1Lあたり3円引
3.ホワイトパック
・ガソリンは1Lあたり1円引
オリックス自動車
オリックス自動車のカーリースの主なメリットは、以下の2つ挙げられます。
2.収入証明書類等不要で、ネット経由で簡単に契約できる
オリックス自動車のカーリースで利用できるプランについては、以下をチェックしてください。
1.いまのりナイン
・契約してから7年経過すれば、乗り換えたり返却する事も可能
・9年間乗り続ければ、契約完了後車両を貰える
・エンジンオイル交換クーポンや車検無料クーポンが複数枚貰える
2.いまのりセブン
・契約してから5年経過すれば、乗り換えたり返却する事も可能
・7年間乗り続ければ、契約完了後車両を貰える
・いまのりナインよりも少ないがエンジンオイル交換等のクーポンが貰える
3.いまのりくん
・契約してから2年経過すれば、乗り換えたり返却する事も可能
・いまのりセブンよりも少ないがエンジンオイル交換等のクーポンが貰える
4.ワンプライス中古車リースMyCar
・基本契約期間終了後、車両を貰える(返却も可能)
・月額1万円台から利用できる
・納車日から1年は消耗品以外の部品の保証がある
コバック
コバックのカーリースの主なメリットは、以下の2つ挙げられます。
2.7年間の車検代やオイル交換などが全てコミコミ
コバックのカーリースで利用できるプランは、月々の料金で分けられています。
具体的には、月々0.8万円〜2万円まで0.1万円単位で自分に合った料金を選び、その料金を実現できる車種から選ぶという形です。
そして、車種以外の車検等のメンテナンスなどは全て同じ条件が適用されます。
トヨタレンタリース
トヨタレンタリースの主なメリットは、以下の2つ挙げられます。
2.トヨタ車を安価で仕入れる事が可能
トヨタレンタリースでは、既に用意されたパックやプランはありません。
その代わりに、自分に利用形態に合わせて契約期間を2〜5年から選んだり、任意保険や車検費用を自由に組み込む事ができます。
価格などを一覧で比較
カーリースサービスを実際に利用する事になった場合、どのような価格になるのか一覧でご紹介します。
業者名 | 車種 | プラン・サービス | 契約期間 | 月額料金 |
---|---|---|---|---|
コスモ石油 | トヨタ「アクア」 | ゴールドパック | 5年 | 41,250円 |
オリックス自動車 | 日産「シルフィ」 | いまのりくん | 5年 | 52,910円 |
コバック | ホンダ「N-BOX」 | 特定のプランなし | 7年 | 10,000円 |
※上記の月額料金は契約期間やプラン、走行距離等の条件により変化します。
※トヨタレンタリースについては各地域ごとのお問い合わせフォームから見積もりを依頼できます。
カーリースとデメリットのまとめ
カーリースをおすすめ出来る人とおすすめできない人についてご紹介します。
【カーリースがおすすめの人】
・車検やメンテナンスなどの管理をまとめてお願いしたい人
・仕事などで車を使う期間が3年や5年など限られている人
・個人事業主などの節税のメリットを得られる人
【カーリースをおすすめできない人】
・中途解約をする可能性が少しでも考えられる人
上記の通り、ある一定の期間のみ車を必要としている人や節税のメリットを得られる人等にはカーリースをおすすめできます。
しかし、新車の購入が決まっている人や中途解約の可能性がある人が利用すると結果として、合計のコストで損する可能性が高いのでおすすめできないのです。
そのため、現在利用するか迷っている人は、損をしないためにも自分がどちらに当てはまるのかしっかりと考えた上で決めるようにしてもらいたいと思います。
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