中古車キャンセル

「中古車を購入した後に、キャンセルできるのか?」と思っている方。
中古車購入後のキャンセルは、一般的に難しいと言われています。

とは言え、購入後に不要だと思った車をキャンセルできないのは、困ってしまいますよね。
そこで、この記事では、下記項目などについて解説します。

  • なぜ中古車購入後のキャンセルは難しいのか
  • キャンセル出来るケースはあるのか

キャンセル後のトラブルを防ぐために役立つ注意点も記事の後半で紹介しているので、ぜひ合わせて参考にしてください!

中古車購入は契約後のキャンセルが難しい!

中古車のキャンセルは、正確に言うと購入後と言うよりも売買契約が成立した後だとキャンセルが難しくなります。
なぜなら、中古車を始めとする乗用車は、民法上の決まりで「よく検討して購入する商品=クーリングオフ対象外の商品」と定められているからです。

つまり、一度中古車の売買契約が終結してしまうと、下記のようなお客側の一方的な都合では、契約解除がほぼ出来なくなるのです。

  • 家族から車の購入を反対された
  • 同じ車種でもっと安い車を見つけた
  • 販売店に不満がある

中古車購入後でもキャンセルできる6つのケース

中古車購入後でもキャンセルできる6つのケース

売買契約成立後のキャンセルが難しい中古車ですが、以下の6つのケースに該当する場合、は中古車購入後でもキャンセルが可能になる事があります。

1.実は契約成立前だったケース(口頭契約や仮契約など)
2.契約1~2時間後のキャンセルで実損がないケース
3.車両情報が不正改ざんされていたケース
4.契約者が未成年で親の承諾を得ていなかったケース
5.販売店のキャンセル規定を満たしているケース
6.ローンやクレジットの支払い手続きが滞っているケース

具体的にどんな状況であればキャンセルできるかは、ケース毎に変わります。
詳細はこの次に紹介していきますので、続けてご覧ください。

実は契約成立前だったケース(口頭契約や仮契約など)

「中古車購入後はキャンセルできない」と思い込んでいたら、実は売買契約成立前だったというケースでは、キャンセルできる可能性がかなり高くなります。
特に口頭契約や仮契約など、正式な契約書への捺印が済んでいない状況であれば、キャンセルできる確率はさらに上がるでしょう。

ただし、契約成立の条件は店舗の独自ルールによって異なります。
契約書の約款を読んで、どんな状態であれば契約成立だとみなされるのかを確認しておきましょう。

契約1~2時間後のキャンセルで実損がないケース

売買契約成立1~2時間後であれば、中古車のキャンセルができる可能性もあります。
なぜなら、販売店側の手続きがまだ何も進んでいない場合があり、実損がないので店舗側がキャンセルに応じてくれるケースがあるからです。

ただし、基本的にはやはり売買契約後のキャンセルは、販売店に拒否されやすくなっています。
契約成立1~2時間後に連絡をしても、絶対にキャンセルが出来るという確証はありません。

そのため、相談する形で「キャンセルできますか?」と聞いてみましょう。
また、店舗に相談する前に、販売店の契約書に書かれたキャンセル規定を読んでおくと、話がスムーズに進みやすくなります。

車両情報が不正改ざんされていたケース

不正改ざんや明らかに通常の中古車では起こり得ない不具合が購入後に発覚した場合は、契約成立後でも中古車のキャンセルが出来ます。
なぜなら、民法第570条「売主の瑕疵担保責任※1」や民法第95条「法律行為の要素の錯誤※2」と呼ばれる消費者を守るための法律が日本にはあるからです。

【不正改ざんや不具合の例】

・契約成立後に修復歴車だと分かる
・走行距離のメーター巻き戻しの発覚
・納車直後のエンジン故障

また、販売店が気付いていなかたt不具合であっても、上記の消費者を守る法律は適用されます。

※1売主の瑕疵担保責任とは:購入後に販売店から聞かされていない不具合や不正改ざん見つかった時に、販売店側に無償修理や契約解除を要求できる法律

※2法律行為の要素の錯誤とは:購入を決める重要な判断材料が欠けているまたは偽られている事を購入後に知った場合には、「その条件では購入しなかった」と主張すれば販売店にキャンセルを要求できる法律

契約者が未成年で親の承諾を得ていなかったケース

未成年者が親(法定代理人)に承諾を得ずに中古車を購入していた場合は、契約内容関係なく、いつでもキャンセルが出来ます。
また、このケースでは、契約後のキャンセルであっても販売店側の損害金をお客側が支払う必要はありません。

ただし、以下のケースは未成年者でも、売買契約後のキャンセルが出来ないので注意をしてください。

【未成年者でもキャンセルできないケース】

1.未成年者が契約当時、法律上の既婚者だった場合
2.契約後に、両親または成人した元未成年者が売買契約の内容について認めた場合
3.両親または成人した元未成年者が、代金の一部を支払った場合
4.未成年者でも仕事用の車を購入した場合
5.契約時に未成年者が成人だと偽っていた場合
6.キャンセルできる期限を過ぎた場合

販売店のキャンセル規定を満たしているケース

販売店のキャンセル規定を満たしている場合には、契約後でも中古車のキャンセルに応じてもらえます。
具体的には、契約成立後から規定期日までにキャンセルを申し出てキャンセル料を支払えば、消費者側の一方的な都合であってもキャンセル出来るケースが多いようです。

そのため、中古車購入後にキャンセルを検討する場合には、まず契約書のキャンセル規定についてを読んでみるようにしましょう。
ただし、契約書にキャンセル不可と記載されている場合には、キャンセルできない可能性が非常に高くなります。

そういった場合には、キャンセルできない事を前提にして、一度販売店に相談をしてみましょう。

ローンやクレジットの支払い手続きが滞っているケース

ローンやクレジットで中古車の購入を進めている場合は、下記であればキャンセルが出来ます。

  • 審査完了前
  • 審査に落ちた場合

なぜなら、現金購入とは違いクレジットやローン支払いは、「クレジットやローンの支払いが済んだ日=売買契約成立日」になるからです。

そのため、中古車購入時にクレジットやローン支払いを選んでいる場合には、まず支払手続きが滞っていないかを確認してから販売店にキャンセルの相談をしましょう。
ただし、ローン審査が完了した後のキャンセルは、販売店へのキャンセル料以外にローンの違約金も請求される可能性が高くなります。

中古車購入後のキャンセルトラブルを防ぐ注意点

中古車購入後のキャンセルトラブルを防ぐ注意点

中古車購入後のキャンセルは基本的に難しいため、販売店とのトラブルに発展しやすいのです。
そのため、中古車購入後にキャンセルを検討する場合には、以下の注意点を知っておくと良いでしょう。

1.翌日キャンセルでもクーリングオフは利用できない
2.キャンセル料が車両本体価格の10%前後かかる可能性が高い
3.契約後のキャンセルは裁判でも圧倒的に不利
4.JU中販連の加盟店かどうかでキャンセル規定が変わる
5.不当なキャンセル料や違約金の相談は消費者センターへ

詳細は、この次に解説していきます。

翌日キャンセルでもクーリングオフは利用できない

「契約した翌日のキャンセルなら、クーリングオフできるのでは?」と考えている方は多くいます。
しかし、「中古車購入は契約後のキャンセルが難しい!」でも説明した通り、中古車を含む乗用車はクーリングオフ対象外の商品です。

たとえ、契約成立後どんなに早くキャンセルを申し出たとしても、例外なくお客側の一方的な都合ではクーリングオフ出来ないので注意をしましょう。
それでもキャンセルしたい場合には、下記のどちらかの方法を試すしかありません。

  • 契約書に記載されたキャンセル規定を満たす
  • 販売店に相談する

どう頑張っても契約上キャンセル出来ない時には、販売店に無理強いはせず、諦めるしかないのです。

キャンセル料が車両本体価格の10%前後かかる可能性が高い

販売店側が定めているキャンセル規定では、解約時にキャンセル料として車両本体価格の10%前後を請求されるケースが多いようです。
ただし、いくらキャンセル料が請求されるかは、店舗ごとのキャンセル規定により異なります。

【車両本体価格50万円のキャンセル料の例】

キャンセル割合 キャンセル料
10% 5万円
20% 10万円
30% 15万円

そのため、契約成立後に中古車のキャンセルを検討する場合には、本当に規定のキャンセル料を支払ってまで解約したいのかをよく考えてから動いた方が良いでしょう。

契約後のキャンセルは裁判でも圧倒的に不利

中古車の売買契約成立後のキャンセルについて話し合いが販売店ともつれた場合には、裁判をする事も可能です。
しかし、契約成立後はキャンセル理由にもよりますが、消費者は販売店側に比べて圧倒的に不利になるケースが多いので注意をしましょう。

特にお客側の一方的な都合でのキャンセルは、ほとんどの場合は裁判に負ける可能性が高いのです。
また、買取店側の不正や見落としにより、中古車の欠陥を発見した場合には、「車両情報が不正改ざんされていたケース」で話した法律上の決まりを例に出しながら、販売店との話を進めましょう。

裁判をしなくても、話し合いをするだけで不本意な損害を防げる確率が高くなります。

JU中販連の加盟店かどうかでキャンセル規定が変わる

一般社団法人・日本中古自動車販売協会連合会(JU中販連)の加盟店は、共通した契約成立日の決まりがあります。

【JU中販連加盟店の契約成立条件】

以下の3つのうち、最も早い日が契約成立日になる。

1.車両の引渡しがなされた日(納車日)
2.注文車指定の使用者の名義登録が完了した日
3.注文者の依頼により修理・改造・架装に販売者が着手した日(口頭契約を含む)

U中販連/標準契約約款の特約事項:https://www.jucda.or.jp/qanda/tokuyaku.htm

ただし、JU中販連の加盟店以外は、契約成立日を定める決まりにも独自ルールが適用されているケースがあるので注意をしましょう。
あなたが契約成立前だから中古車のキャンセルが出来ると思っていても、すでに契約が成立してしまっている可能性があります。

まずはどんな時でも、キャンセル相談を販売店にする前に、売買契約書の約款を読むのを忘れないようにしてくださいね。

不当なキャンセル料や違約金の相談は消費者センターへ

先程「キャンセル料が車両本体価格の10%前後かかる可能性が高い」という話をしましたが、本来中古車のキャンセル料は固定されるものではなく実損額で決まります。
なぜなら、消費者契約法第9条には、平均的実損額を超える不当なキャンセル料については拒否できると記されているからです。

当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分

消費者契約法第9条より引用
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=412AC0000000061#68

ですので、高額なキャンセル料だと思った場合は、販売店に内訳を見せてもらい、正当な額であるという説明を受けましょう。
それでも話し合いがもつれる場合は、専門の相談員がいる消費者生活センターに相談してみるのがおすすめです。

・全国の消費生活センター等:http://www.kokusen.go.jp/map/

中古車のキャンセル(返品)に対応している業者

中古車のキャンセル(返品)に対応している業者

中古車のキャンセルについて不安が大きい場合には、最初から納車後のキャンセル(返品)に対応している業者で車を買うのも一つの手だと言えます。

【返品対応している業者例】

業者名 納車後の返品対応期間 返金方法
ガリバー ・国産車100日以内
・輸入車30日以内
車両本体価格の100%で中古車の買い取り
ネクステージ ・国産車のみ3ヶ月以内
・輸入車は対象外
車両本体価格の100%で中古車の買い取り

ただし、どちらの業者でも購入時に取り付けたオプション品・保証プラン・諸費用等は除いた車両本体価格の返金になるので、注意をしてください。

中古車とキャンセルのまとめ

中古車とキャンセルのまとめ

それでは最後に、中古車とキャンセルについておさらいしていきます。

中古車のキャンセルが難しい理由

クーリングオフ対象外の商品のため

中古車のキャンセルができる可能性がある6つのケース

・契約成立前の場合(口頭契約や仮契約など)
・契約1~2時間後のキャンセルで実損がない
・車両情報が不正改ざんされていた
・.契約者が未成年で親の承諾を得ていなかった
・販売店のキャンセル規定を満たした
・ローンやクレジットの支払い手続きが滞っていた

キャンセル時のトラブルを防ぐのに役立つ注意点

・翌日キャンセルでもクーリングオフはできない
・キャンセル料は車両本体価格の10%前後かかる可能性が高い
・契約後のキャンセルは裁判でも圧倒的に不利
・JU中販連の加盟店かどうかでキャンセル規定が変わる
・不当なキャンセル料や違約金の相談先は消費者生活センター

以上、何かと難しい中古車のキャンセルについて解説しました。
ぜひ参考にしてください。

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