免許を取る時に覚えた車線変更禁止のルール。
とは言え、改めて思い出してみると、「どんな場所で」「どんな車線があると」追い越しや車線変更が禁止になるのか、覚えていないものですよね。
もちろん、ルールをきちんと把握していなければ、知らないうちに罰則の対象になりかねません。
そこでこの記事では、そんな車線変更にまつわる疑問をまとめて解説していきます!
筆記試験が苦手だった方にも分かりやすいように、重要なポイントだけを簡単に説明しているのでぜひ参考にしてみてください。
まずはこの記事で、事故や違反を防ぐために必要な車線変更に役立つ知識を養っていきましょう!
車線変更禁止の場所は?3ライン(車線)のルールを確認
車線変更禁止の場所を見抜くためには、まず3つの車線ルールを覚え直すのが重要です。
特に、走行方向を区分する下記の3つのセンターライン(車線)は見かける機会も多いので、必ず覚えておきましょう。
2.白色の実線
3.黄色の実線
また、センターライン(車線)が複合している区間や時間帯によって、センターライン(車線)が変わるタイプの区間もあります。
そちらは応用編になりますので、基本の3つのセンターライン(車線)の解説後に改めて紹介していきます。
白色の破線
白色の破線は、追い越しによる車線変更禁止ルールがない自由な区間です。
片幅が6m未満の道路に設けられているセンターライン(車線)で、車線からはみ出して、前に走る車を追い越したり駐車車両を避けたりできます。
そのため、白色の破線がある区間では、基本的に車線変更をしても罰則の対象にはなりません。
ただし、無理な進路変更や過度な車線変更は、反則金や違反点数の対象になるので、安全運転を心がけるようにしましょう。
都市部などの狭い道路で見かける機会が多いセンターライン(車線)なので、ぜひ覚えておいてください。
白い破線に似ている斜めの白い破線(ドットライン)は、事故防止の目的で道を狭く見せて車のスピードを減速させるために引かれています。
白い破線とは、引かれている意味合いが異なるので注意をしましょう。
白色の実線
白色の実線は、追い越しによる車線変更禁止ルールがない区間です。
ただし、白色の破線とは違い片幅が6m以上の道路に設けられており、センターライン(車線)をはみ出して車線変更をするのは禁止されています。
そのため、白色の実線がある区間では、センターライン(車線)からはみ出さないようにすれば車線変更しても罰則の対象にはなりません。
こちらも無理な進路変更や過度な車線変更は、反則金や違反点数の対象になるので安全運転を心がけましょう。
地方の広い道路で見かける機会が多いので、チェックしてみてください!
黄色の実線
黄色の実線は、追い越しによる車線変更が禁止されている区間です。
センターライン(車線)をはみ出すのもNGなので、黄色の実線がある区間は車線変更禁止場所だと心得ましょう。
では、一旦ここで3つのセンターライン(車線)についてまとめていきます。
センターライン | 概要 |
---|---|
白色の破線 | はみ出し・追い越しによる車線変更がすべて可能 |
白色の実線 | 追い越しによる車線変更は可能、はみ出しは不可 |
黄色の実線 | はみ出し・追い越しによる車線変更はすべて不可 |
では次に、同一車線内に黄色の実線と白い破線がある複合型ラインや時間帯で変化するセンターライン(車線)について、紹介していきます。
複合型や時間帯別で変化するライン(車線)もある
車線変更禁止場所が分からなくなる理由に、複合型のセンターライン(車線)あります。
これは、白の破線+黄色の実線が隣接して引かれている2本線の区間の事ですが、単純に運転席から見て下記のように覚えておけば大丈夫です。
・黄色の実線が引かれている側へは、はみ出し・追い越し車線変更がNG
ちなみに、真ん中の白色の実線を黄色の実線で挟んでいる3本線の区間は、反対車線へのはみ出しが事故に繋がりやすい区間であるのを知らせる標識になっています。
また、中には渋滞緩和のために、時間帯によってセンターラインが変化する「リバーシブルレーン」という車線もあります。
こちらは車線ではなく、上部の標識を見てセンターラインを見極める必要があり、事故が発生しやすいので注意が必要です。
高速道路のトンネルや交差点手前の車線変更禁止場所は?
高速道路のトンネルでは、片道2車線以上あれば車線変更による追い越しが可能になっています。
ただし、下記の場合は、片道2車線以上でもトンネル内は車線変更禁止場所になっているので注意をしてください。
- トンネル前に追い越し禁止の標識がある
- センターライン(車線)が黄色の実線
交差点手前などで白い破線が急に黄色の実線に変わるケースでは、白い破線の区間は車線変更が可能、黄色の実線の区間は車線変更禁止と覚えておけば大丈夫です。
車線変更禁止場所違反時の罰則一覧表!罰金や点数は?
車線変更禁止場所で誤って、追い越しやセンターライン(車線)のはみ出し違反を犯してしまった場合は、進路変更禁止違反に問われます。
【進路変更禁止違反の反則金一覧表】
大型車 | 普通車 | 二輪車 | 小型特殊車 | 原付車 |
---|---|---|---|---|
7,000円 | 6,000円 | 6,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
※違反点数は1点
出典:警視庁/反則行為の種別及び反則金一覧表
さらに、悪質な運転だと警察に判断されたり、期日内に反則金を納めない場合には刑が重くなります。
「3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金」が課せられるので注意をしてください。
反則金は、行政処分で軽度の交通違反の際に課せられます。罰金は刑事処分で悪質だと判断された交通違反に課せられます。
罰金刑が課せられた場合は、前科が付くので注意をしましょう。
車線変更禁止場所で事故を防ぐ運転のコツ
車線変更禁止場所でも例外として、下記のようなケースでは車線変更が一時的に可能になるケースがあります。
- 緊急自動車(警察車両や救急車など)を優先する
- 道路工事やその他の障害で道路が通れない
ただし、そういったイレギュラーな状況では事故が起こりやすいので、いつも以上に安全性に配慮した方が良いでしょう。
具体的な運転のコツは、この次に紹介しているので参考にしてください。
白い破線や白い実線など違反区間ではない場所で車線変更する際にも役立ちますよ!
車線変更3秒前にウィンカーを出す
車線変更禁止場所でイレギュラーな車線変更が必要になった場合は、車線変更の3秒前にはウィンカーを出すのを徹底しましょう。
周囲の車もいつもと違う状況での車線変更に焦っている可能性が高いので、自分の車がどう動くかを早めに知らせる必要があります。
また、通常時の車線変更でもウィンカーで他の車に合図を出さないと、進路変更禁止違反と同等の「合図不履行違反(あいずふりこういはん)」の罰則に問われるので注意をしてください。
【合図不履行違反の反則金一覧表】
大型車 | 普通車 | 二輪車 | 小型特殊車 | 原付車 |
---|---|---|---|---|
7,000円 | 6,000円 | 6,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
※違反点数は1点
出典:警視庁/反則行為の種別及び反則金一覧表
周囲の車を見てから車線変更のタイミングを決める
車線変更禁止場所でイレギュラーな車線変更が必要になった場合は、周囲の車の動きにもより慎重になる必要があります。
なぜなら、同時に2台以上の車が車線変更をすると、大きな事故に発展しやすくなってしまうからです。
ちなみに、車線変更で事故を起こした際の一般的な過失割合は以下の通りです。
内容 | 過失割合 |
---|---|
前方で車線変更をした車 | 7割 |
事故に巻き込まれた後方の直進車 | 3割 |
ミラーで後ろの車もよく確認し、焦らず車線変更をしてくださいね!
車線変更が上手くいかない時は迂回ルートが安心
車線変更禁止場所でイレギュラーな車線変更が必要になった場合は、無理に車線変更をせずに迂回ルートを選ぶ選択肢もあります。
特に事故や道路工事などで道が混み合っていると、車線変更のタイミングも難しく、事故に発展しやすいので注意をしましょう。
では、最後に車線変更禁止場所での運転のコツについてまとめていきます。
【車線変更禁止場所での運転のコツ】
・車線変更のタイミングは慎重に!周囲の車の動きを見る
・車線変更が上手く行かない時は安全な迂回ルートも検討
車線変更禁止のまとめ
それでは最後に、車線変更禁止についておさらいしていきます。
車線変更禁止場所を見分けられる3つのセンターライン(車線)
・白色の実線:追い越しによる車線変更は可能、はみ出しは不可
・黄色の実線:はみ出し・追い越しによる車線変更はすべて不可
トンネルや交差点手前の車線変更禁止場所
・交差点手前では、車線の色が変わるのに惑わされず、色別のルール通りに走行すればOK!
車線変更禁止場所違反時の罰則
・違反点数は1点
車線変更禁止場所で事故を防ぐ運転のコツ
・車線変更のタイミングは慎重に!周囲の車の動きを見る
・車線変更がうまく行かない時は安全な迂回ルートも検討
ぜひ、この記事を参考に安全運転を心がけてくださいね!
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