中古車の走行距離

中古車を選ぶ時に、一番気になるのが「走行距離」。
一体何万キロを目安に車を選べば、安くて質の良い中古車を手に入れられるのか、悩む方も多いはずです。

そこでこの記事では、希望通りの中古車選びをする際に役立つ走行距離の重要なポイントを、3万キロ・5万キロ・10万キロを例に挙げて簡単にまとめてみました。

走行距離以外で中古車を選ぶ際に知っておくと役立つ情報についても触れているので、ぜひこの記事を読んで、トータル的にお得な中古車選びをするコツをつかみましょう!

中古車の走行距離の限界が10万キロは嘘

中古車を選ぶ際によく聞くのが、「車の限界(寿命)は10万キロだ!説」です。
しかし、実はこの説、現代社会ではあまり通用しません。

なぜなら、車の性能は年々向上しており、特に日本車は輸入車に比べて耐久性が高いと言われているからです。

【現在の車の寿命例】

タクシー 40万キロ以上の走行が可能まケースが多い
普通自動車 20万~30万キロ以上の走行が可能なケースが多い

ただし、走行距離10万キロを超えた車は、タイミングベルト等の部品交換やメンテナンスの必要性が高まります。
ですので、走行距離10万キロ超えの中古車については、走行できないワケではなく適切にメンテナンスすれば、20万~30万キロ超えでも乗り続けられると認識を改めた方が良いでしょう。

中古車の選び方!走行距離の目安は3万・5万・10万キロ

中古車の選び方!走行距離の目安は3万・5万・10万キロ

中古車を選ぶ際に走行距離を目安にするのであれば、下記といった基準で車を見るのがおすすめでしょう。

品質重視 3万~5万キロ
バランス重視 5万~10万キロ
価格重視 10万キロ以上

なぜなら、3・5・10のキリの良い数字を基準にして、中古車を探す人が多いからです。
つまり、同様の性能を持った車種でも、走行距離0.1万~0.5万キロの微妙差で、大きく販売価格が異なる現象が中古車市場で起きています。

【中古車の選び方の例】

同じ性能の中古車なのに、走行距離9.8万キロより10.1万キロの車の方が3万円も安い
⇒中古車市場で起きる数字に影響された現象を、中古車選びに利用するとお得!

それでは次に、この3つの走行距離の特徴について詳しく説明していきます。

品質重視なら3万~5万キロ

中古車を下記のように品質重視で選びたい場合には、走行距離3万~5万キロの車を狙うのがおすすめだと言えます。

  • 現行モデルの車
  • 内装や外装が綺麗な車

なぜなら、走行距離3万~5万キロのラインは、車の最初の買い替えタイミングと言われているからです。
つまり、走行距離3万~5万キロラインの中古車を選べば、品質重視の方におすすめな使用感の少ないワンオーナー車※を手に入れやすくなります。

ただし、中古車市場全体で見ると、3万~5万キロラインの中古車は販売価格が高めなので、ある程度の購入資金を用意する必要があります。

ワンオーナー車とは?

1人の所有者に新車として購入されて、中古車市場に初めて出荷された車の事

バランス重視なら5万~10万キロ

走行距離5万~10万キロは第2の車の買い替えタイミングと言われており、中古車市場でもこのラインの車の流通量が1番多くなっています。
そのため、品質や販売価格のバランスを重視して中古車を選ぶのであれば、走行距離5万~10万キロの車を狙うのがおすすめです。

ただし、走行距離5万~10万キロの中古車は、車種にもよりますが再販価値は低いケースが多いのです。
購入後何年かして下取りをしようと考えている場合には、売却時の価格には期待できないと思っておくのが無難でしょう。

価格重視なら10万キロ以上

「中古車の走行距離の限界が10万キロは嘘」でも説明した通り、過去の説から中古車の寿命を走行距離10万キロラインと捉えている方は今でも非常に多いのです。
そのため、価格重視で中古車を選ぶ場合には、需要の少なさから販売価格が一気に値下がりする、走行距離10万キロ以上の車を狙うのがおすすめでしょう。

ただし、走行距離が10万キロ以上の中古車は、販売価格以外に修理や整備代などのコストがかかるといったデメリットがあります。
選ぶ際には、走行距離以外の箇所もよくチェックしておくのが重要だと言えるでしょう。

では次に、走行距離以外ではどんなポイントをチェックすべきかについて解説していきます。

走行距離以外で安全な中古車を選ぶ5つの判断ポイント

走行距離以外で安全な中古車を選ぶ5つの判断ポイント

走行距離以外で安全かつお得な中古車を選ぶポイントは、下記の5つです。

1.修復歴ありの中古車は避ける
2.走行距離と年式の優先順位について正しい知識を得る
3.メンテナンス記録の確認
4.前オーナーがどうやって車を利用していたかをチェック
5.現車確認時に怪しい中古車を見抜く

このポイントを見逃してしまうと、安物買いの銭失いのように購入後の修理や買い替えで逆に新車よりも高い費用を支払ってしまう事になりかねないので注意をしましょう。

修復歴ありの中古車は避ける

走行距離関係なく販売価格が異様に安い中古車の中には、修復歴車があります。
しかし、この修復歴車である中古車は避けておくのが無難でしょう。

なぜなら、修復歴車は走行に関係する重要な箇所(車の骨格)を過去に損傷して、それを修理・交換によって修復している車だからです。
つまり、いくら損傷した部分の修理や交換がされていても、今後なんらかの不具合が出て整備や修理代のコストが掛かるリスクが高くなっています。

安いからと言って、危険を冒してまであえて選ぶ必要はない中古車だと言えるでしょう。
ちなみに、修復歴車を含む事故歴がある車については、こちらの記事でも詳しく解説しているので合わせて参考にしてください。

⇒「事故歴が車査定に与える影響!黙っていてもバレる理由とは?

走行距離と年式の優先順位について正しい知識を得る

中古車を選ぶ際は、走行距離だけではなく年式も同時に見る事が重要になります。
なぜなら、以下のように走行距離と年式には車が過去にどのように扱われていたのかを推測できる要素が隠されているからです。

【例】

走行距離3万キロなのに年式10年

頻繁には乗られていなかった。場合によってはメンテナンスがあまりされずに車庫に長期間放置されていた可能性もある。

走行距離10万キロだけど年式3年

短期間にかなり運転されていた。場合によっては消耗している部品があり、購入後に修理代が掛かる可能性がある。

※上記は分かりやすく極端な例を紹介しています。しかし、基本的に「走行距離1万キロ=年式1年」の図式から大きく外れている中古車には注意をするのがおすすめです。
そのため、車を選ぶ際の優先順位としては、走行距離を見ていくつかの車をピックアップしたら、次に年式をチェックして車を絞り込んでいく形がおすすめでしょう。

メンテナンス記録の確認

中古車を走行距離以外で選ぶのであれば、ぜひ確認しておきたいメンテナンス記録。
正確には、「記録簿(定期点検記録簿)」と呼ばれており、これがあればその車が今までどのような点検・整備・修理を受けてきたのかを書面上で確認できます。

そのため、記録簿がない車を選ぶ場合は、修理歴を隠すために意図的に記録簿を破棄している可能性もあるので、より注意して車の状態をチェックしないといけなくなります。
また、記録簿がある中古車は、以下の3つのポイントを確認しておくのがおすすめです。

【記録簿のチェックポイント】

・認証や指定を受けた整備工場でメンテナンスしているか
・過去にどのような部品を交換しているか
・エンジンオイルは定期的に交換されているか

前オーナーがどうやって車を利用していたかをチェック

走行距離が5万・10万キロ以上の中古車を選ぶ際には、前オーナーがどのように車を利用していたかをチェックするのがおすすめだと言えます。
なぜなら、走行距離が長くても品質の良い車を見極めやすくなるからです。

具体的には、走行距離が5万・10万キロ以上の中古車であれば、以下の2種類の車から選ぶのがおすすめです。

ディーラーやレンタカー会社が前オーナーの車

ディーラーやレンタカー会社に管理されていた車なので、適切なメンテナンスがされてきた可能性が高いです。
ただし大型の車は、荷物の運搬用として厳しい環境下で使われていた可能性が高いので避けた方が良いでしょう。

田舎または郊外の前オーナーから売却された車

停止・発信の回数が多いと、車は負担が大きいと言われています。
そのため、都心部の車の流通が多い地域の中古車よりも、田舎または郊外の車の流通が少ない地域の中古車の方が、状態が良いケースが多いでしょう。

現車確認時に怪しい中古車を見抜く

中古車は購入前に、自分の目で見て車の状態を確認するのが重要になります。
インターネットで走行距離や年式だけを見て決めてしまうと、納車後に故障や不具合が見つかり、トラブルに発展してしまう可能性があるので注意をしましょう。

現車確認時には、以下のポイントをチェックしておくとリスクの高い怪しい中古車を避けられます。

・プライスボード(車の履歴書、修復歴の有無など重要な情報が掲載されている)
・ドアの動きやタイヤ周りの傷
・電子機器周り(スイッチを押して問題なく動くかを見る)
・車内の匂いや汚れ
・試乗時のハンドル操作や異音

さらに、販売店の保証サービスについても、現車確認時にしっかり説明を受けておくとより安心です。

中古車購入時の流れや注意点はこちらの記事でも紹介しているので、合わせて参考にしてみてください。
⇒「中古車購入の4つの流れ!初めての方にも分かりやすく解説

中古車は走行距離よりトータルコストで選ぶのがおすすめ

中古車は走行距離よりトータルコストで選ぶのがおすすめ

お買い得な中古車を選びたいのであれば、走行距離よりもトータルコストに関係する部分に焦点を当てて、車選びをするのがおすすめです。
具体的には、下記について知っておくと、販売価格だけに惑わされない後悔のない中古車の購入ができます。

  • お得に中古車を購入できる時期
  • 中古車なのに新品とほぼ同様のコンディションを持つ車
  • 走行距離が長い車を買ったときのメンテナンス箇所

では次に、具体的にどのようなポイントを意識すればよいのかについて解説していくので、参考にしてください。

モデルチェンジや車検の時期にも注目

中古車選びをするのであれば、走行距離以外にモデルチェンジや車検時期にも注目するのを忘れてはいけません。

【中古車のモデルチェンジ】

新車で新モデルが発表されると、中古車市場で同車種の現行モデルの価値はどんどん下がっていく傾向にあります。
なぜなら、日本人は中古車であっても、古いモデルより新しいモデルを好む傾向にあるからです。

そのため、希望の中古車がお得になる時期を逃さないためにも、新車のモデルチェンジのタイミングにはアンテナを張っておきましょう。

【車検時期】

車検時期にかぶる新規登録から3年・5年・7年経過した車は、中古車市場で流通量が増えやすいため、販売価格が下がりやすくお買い得です。
狙っている車がある場合には、いつ頃発売されていたのかもチェックして購入時期を調整しましょう。

走行距離が少ない中古車なら新古車が狙い目

高品質な中古車狙いなら、走行距離が少ない新古車が狙い目です。
新古車はナンバー登録のみの未使用中古車なので、新品同様の状態ながら販売価格を10万~15万円程度抑える事ができます。

ただし、美品なのに安い新古車はみんなが狙っているので、人気車種の場合は在庫がほとんどないでしょう。
新古車を探すのであれば、ブランドや車種にこだわらない車選びをしましょう。

ちなみに、ディーラーの代車落ちも、営業でしか利用されてない影響から走行距離が少なくキレイな状態の中古車が多いのでこちらも狙い目です。

走行距離10万キロ以上の中古車はメンテナンス箇所が増える

走行距離10万キロ以上の中古車は、メンテナンス箇所が増える傾向にあります。
具体的には、下記などの部品の交換・修理が購入時や購入後に必要になる可能性が高く、トータルコストが増加しやすいのです。

・ゴム製のタイミングベルト(チェーン)
・ブッシュ類(緩衝材)
・バッテリー、プラグ類
・タイヤ周り

そのため、走行距離10万キロ超えの車を購入する場合は、事前に「メンテナンス記録の確認」で紹介した記録簿を見て、最近交換・修理された部品はないかをチェックしましょう。

また、10万キロ超えの中古車であっても保証の手厚い車を選んでおけば、購入後の故障の際に、無償で修理や部品交換をしてもらえる可能性が高くなります。

走行距離を基準に中古車を探す方法

走行距離を基準に中古車を探す方法

走行距離を基準に中古車を探す場合には、以下のサイトを利用する方法がおすすめです。

目安の走行距離を伝えれば、プロ目線であなたの希望に近い車を紹介してもらえます。
そのため、中古車を比較検討する際に役立つでしょう。

・クルマコネクト(https://221616.com/connect/)
チャット機能を利用して簡単な選択肢を選んでいくだけで、希望に近い車をAIロボットとプロのアドバイザーに探してもらえるサービス。

・ズバット車販売(https://www.zba.jp/car-hanbai/promo/landing/
必要情報を入力するだけで、提携業者に希望に近い車をいくつかピックアップしてもらえるサービス。

中古車の走行距離とメーター改ざん問題!見分け方は?

中古車の走行距離とメーター改ざん問題

2017年1月から車検証記載事項のルールが変わって、車検証に過去の最大走行距離が記載されるようになりました。
その影響で、現在悪徳業者によるメーター改ざんのリスクはかなり低くなっています。

しかし、2017年1月以降も車検切れのまま保管されていた車などに関しては、車検証に走行距離が記載されていないので、メーター改ざんを見分けられないのが現状です。
そのため、基本的には下記のような中古車については、避けておくのが1番の安全策だと言えるでしょう。

  • 車検証に最大走行距離が記載されていない
  • 記録簿がない

中古車と走行距離のまとめ

中古車と走行距離のまとめ

それでは最後に、中古車と走行距離についておさらいしていきます。

中古車の走行距離の限界

走行距離10万キロ超えの中古車は走行できないわけではなく、適切にメンテナンスすれば20万~30万キロ以上でも乗り続けられる

走行距離を目安にした中古車の選び方

品質重視 3万~5万キロ
バランス重視 5万~10万キロ
価格重視 10万キロ以上

走行距離以外で安全な中古車を見抜くポイント

・修復歴ありの中古車は避ける
・走行距離と年式の優先順位について正しい知識を得る
・メンテナンス記録の確認
・前オーナーがどうやって車を利用していたかをチェック
・現車確認時に怪しい中古車を見抜く

中古車のトータルコスト

・お得な購入時期
・お得な中古車の種類
・購入後のメンテナンス
⇒上記を総合的に考えて、走行距離以外のポイントにも注目して中古車を探すと、本当にお買い得な車を購入できる
走行距離を基準に中古車を探す方法

クルマコネクトやズバット車販売などのインターネットサービスを利用すると、走行距離を基準にした中古車探しが効率的にできる

メーター改ざんについて

・車検証に最大走行距離が記載されていない
・記録簿がない
⇒上記のような中古車を避けると、メーター改ざんされた中古車を誤って購入するリスクが減る

ぜひこの記事を参考に、あなたにピッタリな中古車を手に入れてください!

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