廃車時の戸籍の附票

廃車手続きを行うには、多くの書類を揃えなければなりません。
基本的な必要書類はありますが、様々な状況に応じて追加で必要な書類があるのです。

中でも、戸籍の附票の提出を求められる人がいます。
普段聞き慣れない名称の書類ですから、どこで取り寄せたら良いのかと困ってしまう事もあるでしょう。

そこで今回は、廃車時に使用する戸籍の附票の取り寄せ方法や、その他によくある追加書類などについて詳しく解説したいと思います。

廃車時に現住所が繋がらない場合は戸籍の附票が必要

車を廃車にする際には、所有者である事を証明するために、車検証と印鑑証明書の住所が同一でなければなりません。
それが証明できないと、廃車手続きが出来ないのです。

しかし、廃車前に引っ越しをして住所が変わっている場合は、車検証と印鑑証明書の住所の繋がりを証明する書類の添付を求められます。
戸籍の附票が必要なケースは、引っ越しを2回以上している場合でしょう。

戸籍の附票には、これまでの住所の移動が記録されているのです。
戸籍の附票に一つ前の住所が記載されていない場合は、住民票とセットで提出します。

ただし、本籍地を移動している場合や婚姻などで戸籍が変わっている場合は、そこから附票は新しくなっていますので1枚に全ては載ってきません。
また、戸籍の附票の保存期間は5年です。

5年以上前の住所の移動については載らないので注意をしましょう。
その場合の対処法については、この後に詳しく解説します。

戸籍の附票でも住所が繋がらない場合

前述したように、附票のデータの保存期間は5年間です。
ですから、5年以上前に引越しをした場合、戸籍の附票を取っても住所が繋がらない場合もあります。

戸籍の附票まで取り寄せたのに、まだ住所が繋がらないと不安ですよね。
そのような場合、理由書という書類を添付する事で、廃車手続きが出来るようになります。

理由書とは、やむを得ない原因や理由で起こった事柄について記載し、説明・報告する文書です。
出来る限りまで住所変更の流れが分かる書類を集め、足りない部分を理由書で補う形で行います。

なお、軽自動車の場合は廃車にあたって、車検証と現在の住所の繋がりを証明する必要はありません。
現在の住所さえ分かれば、通常通り廃車手続きが出来ます。

手続きに関して、普通自動車は運輸支局です。
しかし、軽自動車は軽自動車検査協会ですので、お間違えの無いように注意をしましょう。

理由書は、こちらからダウンロード出来ます。
※理由書のダウンロード(※記入例

廃車時の戸籍の附票の取り寄せ方法

廃車時の戸籍の附票の取り寄せ方法

戸籍の附票が、廃車とどのように関わっているのかについて解説してきました。
ここからは、廃車時の戸籍の附票の取り寄せ方法について解説します。

戸籍の附票は、戸籍とセットで管理されているため、住民票などとは異なり本籍地のある役所でしか取れません。
正確には、戸籍の附票の原本ではなく、写しを発行してもらいます。

筆頭者の氏名が分からなければ発行してもらえませんので、事前に確認しておきましょう。
また、本籍地が遠くて行けないという場合は、郵送で取り寄せる事も出来ます。

郵送での取り寄せ方法については自治体によって異なります。
本籍地の役所のホームページに詳しい記載がされているかと思いますので、参考にしてみて下さい。

戸籍の附票の他に廃車で必要になる追加書類

戸籍の附票の他に廃車で必要になる追加書類

廃車の手続きには、戸籍の附票の他にも状況に応じて様々な書類を追加しなくてはならないケースがあります。
ここからは、その一部をご紹介すると共に、詳細についても記載していきます。

1度の引っ越しなら住民票が必要

廃車で戸籍の附票が必要なケースは、引っ越しを2回以上している場合だという事を解説しました。
引っ越しが1回の場合は、戸籍の附票ではなく住民票を添付する必要があります。

住民票には、現住所や氏名が記載されていますが、一つ前の住所も載っているのです。
住民票に記載の一つ前の住所が、車検証に記載されている住所と一致すれば問題ありません。

住民票は、お住まいの地域の役所で発行できるので、揃えるのも比較的簡単でしょう。
とは言え、住所が変更された日から15日以内に、車検証の変更登録申請を行う事が道路運送車両法で義務付けられています。

違反した場合は罰金が課せられる事もありますし、廃車や名義変更などの際にも面倒です。
そのため、引っ越しをしたら、なるべく早めに住所変更の手続きを行いましょう。

住所変更の手続き方法については、こちらで詳しく解説しています。

姓の変更は戸籍謄本が必要

廃車前に、結婚などで姓が変わっている場合もあるでしょう。
そのような場合は、戸籍謄本が追加で必要です。

戸籍謄本には、様々な身分事項が記載されています。
いつ結婚をして氏名に変更があったのか、そして変更前の氏名も載っています。

こちらも戸籍の附票と同様、本籍地の役所でしか取り寄せる事が出来ません。
ただし、郵送での取り寄せも可能ですから、本籍地の役所のホームページをチェックするか、問い合わせてみましょう。

廃車と戸籍の附票のまとめ

廃車と戸籍の附票のまとめ

廃車時には、基本的な必要書類の他に、状況に応じて様々な追加書類を求められます。
中でも、戸籍の附票が必要なのは、2回以上引っ越しをしていて車検証と印鑑証明書の住所が一致しない場合です。

1度の引越しであれば、住民票の添付で問題ありません。
戸籍の附票には、過去の住所の移動が記録されているのです。

しかし、戸籍の附票は本籍地でしか発行してもらえない上に、その情報の保存期間は5年間。
当然、戸籍の附票でも住所が繋がらない場合もあるでしょう。

その際には、集められる範囲の書類に、理由書を添付して提出する事で、廃車手続きが可能になります。
また、廃車前に結婚等で姓の変更があった場合は、附票ではなく戸籍謄本を用意しましょう。

このように、引っ越しの際に車検証の住所変更をしていないと、廃車手続きなどで非常に手間が掛かります。
法律でも、移動から15日以内に変更をする事が義務づけられていますので、面倒かとは思いますが早めに手続きを行いましょう。

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