廃車時に車検切れの車の牽引は違法！どうすればいい？

車を廃車にしようと考えた際に、車検が切れてしまっている場合があります。
長期間放置されていた車は、そのようなケースも多いでしょう。

車検切れの車は、法律で公道を走る事が禁止されています。
なら、牽引していけば良いと考える人も多いようですが、実はそれも違法なのです。

今回は、車検切れの車の正しい運搬方法について解説したいと思います。

廃車時に車検切れの車の牽引は違法

動かなくなった車を運ぶ方法として多く利用されるのが、レッカーでの牽引です。
しかし、実は車検切れの場合には牽引は違法とされています。

レッカーで前輪や後輪が地面に接触した状態での牽引は、公道を走っているのと同じ扱いになるためです。
これは、うっかり自分で牽引をしてしまうと、道路交通法違反となってしまいますので注意をしましょう。

車検切れの廃車の正しい運搬方法については、この後に詳しく解説していきます。

車検切れの廃車を運ぶ正しい方法

牽引が出来ない車検切れの車。
もちろん、廃車のためとは言え、自分で運転する事も出来ません。

それでは、どうしたら良いのでしょうか。
車検切れの廃車を正しく運ぶ方法はいくつかあります。

順番にご紹介しましょう。

仮ナンバーを申請する

まず、車検切れなど、車は動くのに法的に行動を走れないという場合に、仮ナンバーを取得するという方法があります。
仮ナンバーとは、登録や検査などの特定の目的に限定して許可される臨時のナンバープレートです。

仮ナンバーがあれば、車検切れの車でも自分で運転して運ぶ事が出来ます。
ただし、仮ナンバーの有効期限は最大で5日間と短いものです。

ですから、廃車手続きを行いたい日付の前日や前々日に申請するのが良いでしょう。
仮ナンバーは、必要な書類を揃えて管轄の役所や運輸支局で申請をすると、すぐに交付されます。

750円の手数料が掛かりますので用意して行きましょう。
また、車検が切れているという事は、自賠責保険も切れている場合がほとんどです。

自賠責保険に入っていない車は、公道を走らせる事が出来ません。
仮ナンバーと一緒に自賠責にも加入しておきましょう。

仮ナンバーの取得については、こちらでも詳しく解説しています。

　仮ナンバーの取得方法や必要な書類

積載車をレンタルする

車検切れの車を廃車にする際、牽引は違法ですが積載車なら問題ありません。
積載車は車ごと荷台に積んでしまうため、前輪も後輪も公道には接触しません。

この積載車をレンタルして、自分で廃車を運ぶという方法もあります。
積載車はキャリアカーの一種で、車を運搬するために使うトラックの事です。

レンタル料金の相場は、6時間で約1万～1万5千円、12時間で約1万5千円～2万円ほどですが、レンタル業者によって異なります。
費用は掛かりますが、積載車がすぐに借りられる場合はいち早く廃車を運ぶ事が出来るでしょう。

また、仮ナンバーのように目的や範囲を限定されませんから、遠くにある廃車の運搬にも使用できるのはメリットです。
ただし、積載車の大きさによっては、普通免許では運転できない場合があります。

2017年3月から免許の新たな制度が設けられています。
自身の持っている免許で、どこまでの車を運転出来るのかという確認はしっかりと行いましょう。

業者に引取ってもらう

車検切れの車を廃車にするなら、業者に引き取ってもらうのが得策と言えます。
業者にあらかじめ車検が切れているという事を伝えておけば、牽引ではなく積載車で車を引取りに来てくれるでしょう。

引取りをしてくれる業者には、買取業者や解体業者、スクラップ業者や自動車ディーラーなどが挙げられます。
ただし、運搬費が掛かる場合がほとんどですので、事前に確認しておきましょう。

解体業者やスクラップ業者の中には、サービスで引き取りをしてくれる所もあります。
また、新車の購入時なら、中古車販売店やディーラーでも無料で廃車の引き取りをしてくれる可能性が高いでしょう。

契約前に交渉してみましょう。

事故車や故障車の廃車は牽引できる

車検切れの廃車の牽引は違法ですが、単に事故や故障などが原因で動かない車を牽引するのは違法ではありません。
むしろ、牽引による運搬が一般的で、ロードサービスなどでもレッカー車は活躍しています。

よくあるのが、エンジンの不具合やバッテリー上がりです。
直ぐ近くの車屋に持っていきたいという場合や、事故で車を動かしたいという時には、自分で牽引するのも良いでしょう。

車を牽引する方法

車は、エンジンが切れている状態では、ハンドルやブレーキが効きにくいものです。
確認してみて掛かるなら、エンジンをかけた状態で牽引しましょう。

牽引ロープは、カー用品店やネット等で販売されています。
牽引する車の重量に合った物を選ぶ事が重要です。

牽引ロープを取り付ける場所は、車種によって異なります。
ロープの説明書などをよく確認しながら取り付けて下さい。

もしも自信がない場合には、無理をして自分で牽引するのは避けましょう。

自分で牽引せず廃車買取業者に一括依頼がお得

廃車予定の車を運びたいのなら、自分で牽引するより廃車買取業者に依頼するのがお得です。
廃車買取業者なら、車検切れの車の買取、運搬も行っています。

積載車での運搬も無料で行ってくれる業者が多いのです。
事故車や故障者なども買取してくれます。

また、廃車買取業者をおすすめする大きな理由が、廃車手続きの代行まで無料でしてくれるという点です。
税金や自賠責などの還付金の申請もしっかりと代行してくれます。

さらに、廃車寸前の車でも、車両本体に買取価格が付く事も少なくありません。
廃車買取業者は、廃車のまだ使える部品の再販や、フレーム部分の鉄のリサイクルなどによって利益を得ているからです。

引取りを始め、廃車手続きや還付金の申請など、全てを無料で代行してくれる廃車買取業者に一括依頼は非常にお得と言えます。
気になる方は、一括査定サイトなどを利用して車の査定をしてみると良いでしょう。

ただし、中には登録と同時にセールスの電話が鳴りやまないという状態に陥る事もあります。
売却までの連絡窓口を最小限に絞っているサイトを選ぶのが良いでしょう。

廃車と牽引のまとめ

車検切れの車は公道を走れませんが、牽引によって運ぶ事も違法です。
前輪または後輪が地面に触れている状態で牽引するのは、公道を走行しているのと同じ事と見なされます。

車検切れの場合は、以下の方法で運びましょう。

• 仮ナンバーの取得
• 積載車を借りる
• 業者に引き取ってもらう

しかし、事故や故障で動かない車の牽引は違法にはなりません。
自信のある方には、自分で牽引する方法もあります。

廃車の引き取りに関しておすすめなのは、書類上の廃車手続きも一括して代行を依頼できる廃車買取業者です。
代行手数料は全て無料で、さらに車両本体に値が付く事も少なくありません。

気になる方は、一度車の査定だけでも受けてみると良いでしょう。

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